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繋がりとが辛い生き方への闇堕ち自由講座

作者: 井浮 沙彩

 自分の生き方に行き詰まったことがある。

そして、こう考えてみる。自分はこんなにも一生懸命だった、頑張ってきた…と。

「前を向き続けて生きることは如何に難しいことなのか。

 後ろを向き続け生きることは如何に楽なことなのか。」

あなたは一体どう考えるだろう。


あぁ、自分のことを誰かに聞いて欲しい。

 こんなにも今が辛いんだ…。  ねぇ、なんで気にしてくれないの。


 そうか。じゃあ、1つ。一体あなたは何に辛さを感じているの?

仕事のことだろうか。学校のことだろうか。人付き合いのことだろうか。表面的なことだろうか。

まぁ、十中八九 人間同士の関わりからだろう。

だとして、一体なぜ私は「あなたの人生」に口を出さなければならないのだろう。


 これは決して自分勝手な話というものではない。

だって、

 それは所詮 あなたの人生だ。

 自由にすれば良い。

それに、あなた1人の生き方に誰も興味なんてものがないのだ。

 だってどうだろう?

あなたの身近で誰かが死んだらしい。

その誰かのことは、見たことがなかったし、存在自体は知っていても、まぁ、ただそれだけ。

 そのとき、その一瞬は、その誰かについて興味をもつ。「死んだのか、」と。あるいは、少しぐらい会話の話題としてあがるかもしれない。

ただどうせそこまでだろう?それ以上でもなく、以下でもない。そこから1週間も経てば、「誰も」「何も」興味を示さなくなるだろう。その身内ぐらいは思うところが残っているかもしれないが。

 そんなものなのだ。たった…たった1人の人生の意味などというものは。

それに、それは自分も例外ではなくだ。


これを聞いたあなたは多少、自分の存在意義というものについてマイナスに考えたりすることもあるだろう。

 だが、自分としてはプラスにこれを捉えて欲しいと思うところだ。

だってよく考えてみて欲しい。その上でこうは思わないのか?

だれひとり自分に興味をもっていないということ。それは最高の状態だ。だって、誰も自分の行動言動に口を出してこないし、気にしてもこない。何かあっても時間が過ぎれば忘れる。

 これは、自分に辛さを引き起こしてきたであろう人間関係を、あくまでも良いように断つことができる都合の良い口実になるのではないか。

どんなことでも捉えようだ。これは本当によく言えたものだ。

誰かの幸せは、誰かの不幸。

誰かの不幸は、誰かの幸せなのだ。それも紛れもなく不変の事実だ。


 だが、この孤独を決して己のみの悲しみと感じてはならない。

なぜならば、この孤独というものは誰もが生まれながらに持つ「当たり前のもの」だからである。

 今のことについてもっと考えてみよう。

 この世では、一体人と人との繋がりというものはいつ生まれると勘違いしているのだろうか。

生命の誕生、友達、恩師、恋人、家族。

この中で1番身近であろう家族という存在。しかし、この繋がりなどというものもまた、孤独を紛らわそうとする自分の願望。そのかたまりにすぎないだろう。これは、気付かぬうちに結ばれた鎖だと思おう。

 だとしてもいるだろう。親を大事に思い、大切にする人はとてもとても多く。

しかし、それはなんのため? 育ててもらった感謝からなのか?

だというのならば、そんなもの必要のないものだ。子を育てるということは、紛れもなく愛情というものからでもある。尚、それと並行してただの義務でもある。

 ここだけは、この論で自分を埋めるためにもマイナス面で捉えるようにしよう。

義務だからで育てた親に対する奉仕というのは、ただただ感情の物々交換にすぎないのである。ただ感情を交換し合い、自分はこんなにも手を加えてやったのだ。と、互いに思い合っていればいい…。そうすれば、そこにあると思っていた繋がりなどというものはただの自己満対象と成り下がるだろう。

別に誰かに思ってもらう必要なんてないのだ。そうすれば、自分がそれに思い返してやる労力がなくなるのだから。

 繋がりという檻から解放された自分達はもう既に自由だ。

自分を縛るものもないし、縛る理由も材料もない。

 ほら、辺りを見渡してみよう。何か見えるかい?そこにはもう苦労も辛苦もない。

紛れもない自らの自由を知った自分があるだけだ。

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