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502.勘違い

ヴァーミリオン視点となります。



俺らが婚約に関してのことで天界に来てだいたい二週間。


「中いるのつまんなーい!!」

「うるせぇ」


ウェルドがついに飽き始めた。ファクトはずっと図書館言って部屋借りて研究。クラファスは地下の演習場で天使たちとやってる。スフィアは実兄から逃げたいためずっとここ。ゼロニクルとアザリアも基本ここにいるが、飽きない方がおかしいか。


「散策しようよ! 僕ら正式に来てるしさ」

「まぁ、ありだとは思うけど」


良いんじゃないか?


「暇なのは事実だし、何かあっても天界の責任になる」

「攻撃されても僕たちは勝手にしないよう監視のために魔法で記録がある」

「問題はないな」


てことで外に出て別行動だが、


「………なんでアザリアはついてくるんだよ」


足を止めてそう聞く。


「今日なんでしょ?」

「……何がだ」


アザリアはこういうところが鋭い。


話すつもりはないという意思表示でまた歩き始めるが、俺の考えが分かっていながら聞いてくる。


「ゼロニクル、死んでも良いの?」

「……」


未来視。予知とも呼ばれるそれは、結末を変えることはほぼ不可能とされている。ほぼ、というのは、過去に一度、変えたモノが存在するから。


「二週間前はあんなに止めろと言ってたくせに許可した」

「あれ以上はウェルドがうるさそうだからな」

「違うね。君はそんなことで意思を変えない」


……ずっといるからバレるか。


「ゼロニクルが消えたら皇女さまが暴走する。そうなったら被害が」

「出ない」


アザリアの言葉を遮り、そう言う。


「出るのは天界だけだ」

「っ、それでも」

「言いたいことは分かる」


ゼロニクルが消えれば実害はなくとも政に支障が出るし、リュカはの負担が大きくなる。


「今世で二人が結ばれることはない」

「…………だから、見捨てろって?」


番にとってもっとも残酷なのは結ばれないこと。片方が死ねばそれこそ苦しむが、生きていて結ばれないことの方が苦痛だ。


「意味分かんないよ!」


アザリアに胸ぐらを掴まれ、壁に押し付けられる。俺が抜け出せるのを分かってるのにやるのは、冷静じゃない証だな。


「ゼロニクルが生きようが死のうが、皇女は堕ちる」


生きていても堕ちる皇女の側にずっとあいつを置いとくのかよ。


「数ヵ月後、人間界で戦争が起きる」

「……人間界で? それと今回のなんの関係が」

「多くの生命が消える。自身を定義できてない皇女は戦争の負の感情を受け取り続ける」


そうなれば堕ちるのは一瞬。皇女が耐えられるはずがない。


「皇女が堕ちれば、ゼロニクルも同じ苦痛を共有する」


片方が苦しんでいる姿を見て、片方は気に病み、結果両方堕ちる。


「だから今日死ぬのを見過ごすって?」

「違う。俺らがやることは皇女をそこに近付けさせないことだ」


何を言っているか分からないという風なアザリアの手を退かす。


「ゼロニクルの方には今ルシファーを向かわせてる。俺らは皇女を見つけて行かせないようにするんだよ」

「もし間に合わなかったら」

「外交問題になる」


そうならないためにも、頼むぞルシファー。


「………最初から言ってよ!!!」

「勝手に勘違いしたのはお前だろ」




「ヴァーミリオン、止められてないぞ」

「時間までは見れないから仕方ないだろ」

「そもそも出るの許可しなきゃ良かったじゃん」

君ら久しぶりに出てきたら元気だねぇ。

「書き手が部誌終わらないからって喋らせなかったじゃん」

課題も早く終わらせないと………。

「あと一週間だぞバカ」

ゆ、言うてもう英語とオーキャンのレポ(?)だけだし?

「一番苦手な英語と面倒なやつ残してるのバカじゃん」

行く時間なかったからレポート(?)は仕方ないじゃん。

「課題終わってないくせに今日ゲームしてたな?」

新ガチャのキャラが可愛いし強強だし二次創作品のあら読んだ人八割は欲しいと思うだろうキャラだったから。

「投稿一時間前に書き始めるバカがいるらしい」

間に合ってるし、最近だと長めだから許して。

「最近が短いんだよなぁ……」


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