499.七大悪魔
私の使ってる区画のまぁまぁ広めの部屋にしたけど、大丈夫かな。
「広いわね」
「他にも広いとこあるんだけど、散らかってるから」
「…………皇女、これは散らかってるに入らないのか?」
多少散らかりはしてるけど、まだマシだよ。
「酷いところは本が山積みだし、場所によってはモノの散乱エグいし」
「皇女さん、あんたズボラだろ」
ズボラとは??
「モノの整理とか苦手でしょ」
「え、うん。必要ないじゃん」
整理してもどうせ散らばるし。
「ルシファーが面倒見てたんだよな?」
「モノを片付ける習慣を付けさせようにも必要ないとバッサリ切り捨てられました」
だって面倒だし。
「そのくせ書庫の本はしっかり戻しますよね」
「あれはしっかり揃えないと気持ち悪い」
なんか本の種類とかあるのにちゃんと揃ってないと気持ち悪くない?
「なんでも良いけど、とりあえずあんたは離れなさい」
スフィアさん、自国の皇子にモノ投げるのはどうなの?
「魔界じゃ日常茶飯事だよ。この程度は」
「頭から血出てるけど」
「いつもいつも」
これがいつもで良いのか魔界。
「第二皇女殿下とサラクテアたちが建物内で鬼ごっこしてるのと同じでは?」
あー、なるほど。
「魔界も天界も皇族変なのしかいないの?」
「イカれてるのが多いんでしょ」
「あのメンバーから生まれてまともな方がおかしいんだよ」
言われてるぞ創造主。
「唯一まとも枠で生まれてきたメルフィアスが不憫だよ」
「うちのはもう矯正を考えるだけ無駄だからな」
「クロくん言われてるよ」
「第二皇女殿下よりはマシですよ」
えぇ……。そんなに?
「私やミカエル、シェルシエラ以外の天使の話まともに聞こうとしない人は誰ですか」
「私がつまらなくない話してくれたら聞く」
絶対ないけど。
「あなた遊んでますよね?」
「そんなことないよ」
「ルシファーがあなたって呼ぶとき怒ってるとき多いから気を付けろ」
確かにルシファーさんにあなたって言われるの初めてかも?
「あと呆れてるときに言わない?」
「ガチギレするとお前って言うよな」
「昔のこと掘り返さないでください」
ルシファーさんあれだ。普段優しい人程怒ると怖いタイプの人だ。
「ルシファー、酒くれ」
「真っ昼間から飲むつもりで?」
「今日オフ。持ってこい。度数はなんでも良い」
「ヴァーミリオンが昼間から飲むの珍しいね」
「酔い潰れてもここなら後始末するの俺じゃねぇし」
ホロウさん、疲れ溜まってるのかな。ルシファーさんが持ってきたやつハイスペースで飲み始めた。
「何。ストレス溜まってるの?」
「お前らが戻ってゆっくりしてる間、俺だけ創造主のとこ言って報告しないとなんだよ」
「頑張れ」
「一回死ね」
魔界で死ねって言葉は軽い冗談かなんかなのか?




