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290.神殿




「………殿、……妹殿、再従妹殿~」

「……はぁ」


なんでいるんですか? お再従兄様。


「遊びに来たんだよ」


誰ですか、この人いれたのは。


「ゼクトたちは一足先に神殿に行ったよ。俺は再従妹殿と一緒に来いってさ」

「ユイ」

「何度か声をおかけしましたがお疲れの様子でしたので。ゼクトとお兄様はご友人方と神殿に向かっております」


悪びれないですね。主の寝室に人を入れるのどうなんですか?


「ほら、支度して。皆神殿で待ってるってから」


神殿を待ち合わせ場所にするのはどうなんですか。


「アストロたちもいるらしいし、一回健康診断ね。毒飲んだんでしょ。さっさと吐かないから身体に残ってないかのチェックと魔力が大丈夫かね」


テキパキと準備をするユイたちを横目に、今日行く理由を話されます。

右から左に流してますけど。


「はいはい。行くよー」

「え、魔法ですか?」

「馬車なんて怠いの使わないって」


普通は移動方法それなんですが。

それで向かったのは神殿……? え、神殿ってこんな崩れてるんですか?


着いた先は半壊状態のものが目の前に広がっています。幸い、怪我人はいなさそうです。


「………だーかーらー!」

「うっせ。変なもん持ってきてるのが悪い」

「二人とも同じくらい悪い」


何故か服が少し破けてるゼクトと神官さんと、面倒そうにしているお兄様とアストロ様、サジュエル様がいました。


「何したの。これ、かなーりまずいよ?」

「ナイジェルがやらかした」

「ゼクトがやった」


なるほど。仲良しですね。はい。息ピッタリで罪を擦り付けるのが仲良し判定になるなら、仲良しです。


「……ん、君がハゼルトのお姫様だね。僕はナイジェル。ゼクトのお兄ちゃんだよ」

「義兄な」

「義兄だろ」

「嘘付くなよ」

「嘘は良くないよ」

「味方がいない!」


あなた、周りの神殿所属の方に「仕事しろ」って目を向けられてますけど、良いんですか?


「これで君のこと待たせるとほら、後ろがね? ちょーーっと命の危険がさ?」


伯父様、人を脅すの止めてください。私に余計なもの来るので。


「それに、ハゼルトは皇族より優先されることがあっちゃうから」

「あっちゃうんですか」

「あっちゃうんだよ。てことで、検査ね。こっちおいで」


お兄様たちは被害状況を確認するらしいです。

着いた部屋は小部屋で、道具やらが結構あります。


「まずは血液検査ね。少量だし、触れると僕が危険だから、安心してね。後は魔力の安定を確認かな」


血液摂取は少しチクりとしたけど、痛くはありませんでした。

何か情報が掴めるかもと、神官さんに魔力を少量流しましたが、


「………?」

「どうかしたの?」

「あ、いえ…」


何故か魔力が霧散、いえ、吸収されたかのように消えていきました。

その後も数回程試しましたが、結果は同じになり、諦めて検査を受け、帰ることにします。






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