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286.奇行




「じゃ、シエルたちはあっちいるから。今日は帰ってこいって伝言よろしく」


カラシャさんに送られてまた皇宮。またと言うか、元より予定があったらしいんですけど、なぁんで当事者の私は知らなかったんですかね。


「昨日ぶり~」

「集まるの早いな」

「ティアナちゃん、朝早くから起こしに来たのよ」

「シティアルの方いなくて良かった」


ティアナ様、さすがに迷惑なので止めましょうよ。


「ティアナ様はお転婆なんですか?」

「お転婆ですまない」

「迷惑通り越してる」

「そろそろ一回叱られろ」

「叱られてこれなんでしょ」


叱られてこれはもう……。

ところで、何故ティアナ様は先程からこっちを凝視してるんですか。嫌な予感がします。


「ティアナ様どうしました?」

「名前、敬称付けなくていいよ。同い年だし」

「………それはちょっと」

「ゼクト君は付けてないじゃん」


元々婚約者でしたしね。身分関係なく接してましたし。


「……ゼクトはその、私のもう一人の兄みたいな感じなので」


お願いなのでこれ以上話を続けようとしないでください。ボロが出そうなので。ゼクトと婚約者だったのはまだ内緒なんです。


何も言わないから終わったのかと思うと、片手を掴まれて全力疾走されました。


ちょ、あの。怖いとかじゃないんですけど、足、足着いてないの辛いです!! 自分と同い年の子の腕掴んで宙に浮かしながら走り回るとかどうなってるんですか!


さすがに止めて欲しいので、伯父様に言われた通り、大声を出しました。伯父様が困ったことあったらとりあえず大声出せって言ってましたしね。

少し声をあげるとすぐさま人が来ました。


対応早すぎじゃないですか?


「アホだろ」

「これに関してはティアナちゃんが悪い」

「学習しないな」

「奇行に走るの止めろ」


騒ぎを聞き付けたニーチェル公爵様にティアナ様は連れてかれ、近くの部屋で怒られてます。

私は伯父様たちと別室で普通に話してます。別にあれぐらいじゃ泣きませんし。


「君、あんな大声出せたんだ」

「無理に決まってるじゃないですか」


音声拡張魔法。皇宮は響きますから、少しやったらこうなりました。


「まぁ、あっちはしっかり叱るだろ。カフニオだし」


ニーチェル公爵様の信頼度が高いですね。他の方のことは信用してないのに。


「あいつは良し悪ししっかりしてるだろ」


さも自分たちはしっかり良し悪しの区別が付いてる物言いですけど、あなた方も大概ですからね?


「リリー、ブーメラン刺さってるぞ」

「そう言うゼクト君もね」




「ティアナの扱い雑な件」

これに関してはしょうがない……。

ティアナはこの後、二時間程叱られてました。


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