27.不思議な夢
えー、あの後、(先生とメルトさんの一方的な)話し合いが行われ、帰してもらえたのが二時間後。
「疲れたぁ………」
帰宅してベッドにダイブする。人居ないし問題無し。
疲れが溜まっていたからか、その後すぐに寝てしまった。
そこまでは問題無いんだけど………。
「どーこだこりゃ」
目を開けると、何故か森に居る。本当になんで。
「…………歩くか」
夢なのかどうか分からないけど、どれだけ歩いても疲れがまったくと言って良い程ない。
それから体感一時間歩いて、開けた場所に出た。
そこには、小さい子供が二人。
二人ともリリアナと同じ白藤色の髪で、男の子と女の子。
「………! 誰!?」
男の子が私に気付き、警戒する。
女の子も私を見て、一歩後退りをする。
男の子と女の子は、瞳の色が左右で違った。
男の子は、透き通った水の色と黄緑色。
女の子は、男の子と左右が反対。
しかも、かなり似てる。
「…………誰」
「あ、えと」
え、これ、名乗って良いの? ダメ?
「私、日奈」
「ヒナ?」
バレないように、前世の名前使ったけど、大丈夫だよね。
「……にぃ、大丈夫」
「…………シアがそう言うなら」
兄妹。
妹はシアちゃんか。
「何してるの?」
「…………にぃは人と会っちゃダメだから」
「ふぇ?」
「にぃと人前で話すと、怒られる……」
うわぁ。貴族だとしてもそれはない。
「そりゃあ、シア。誰にも見えない相手に話してたら正気を疑われるだろ」
ふぇ??
「見えてる人居るよ?」
「特殊なんだろ」
んー、分からん。
どゆことですか。
「………ねぇ、にぃ。分かってないっぽいよ」
「そりゃそうだろ」
「どうするの?」
「……………見たところ、逆行人だろ」
逆行人?? すいません。良く分かりません。
「知らなくて良い」
「あ、はい……」
「………」
なんか、すごく見られてる。
「俺はルグ。こっちは妹のシア」
「よろしく」
「あんたは逆行人と言って、簡単に言えば迷い人。どうやって来たとかは分かんないけど、シアが警戒しないのは珍しいし、特にどうこうする気はないよ」
ルグ君、シスコンですかいな。
とは言え、帰りはどうすれば良いですかね。分からないととてもとても困ります。
「逆行人はいろいろな例がある。街を歩いてたらだとか、寝ていたらだとかな」
「あれま……」
「寝ていてなら、目が覚めれば良い。歩いてたとか言ってる奴はいつの間にか帰ったとか言ってたな」
つまり、私は寝てるけど、何故かこっちに居るから、寝てる私が起きれば問題無しと。
「それまでは、まぁ。ゆっくりしな」
「…………」
「ごめん。シアちゃんの視線が……」
どうにかできない? と言う。
「シア」
「………」
「気に入ったのは分かったから」
「……………」
「それは本人に聞こうか」
何故視線だけで話ができる。
「………ヒナねぇ」
………………え、あの。可愛すぎん?
ヒナねぇって。お姉ちゃんって言われたのはじめてなんですが。え、かわよ。
「愛いのですが?」
「シア、良いって」
「………」
可愛い。
「さて、そろそろ時間っぽいな」
「へ………?」
「多少時間が歪んでる。また会うかは知らんが、そんときはそんときだ」
「じゃーね」
シアちゃんのその言葉を聞いて、私は自分の部屋に帰ってきていた。




