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249.慈愛と強欲




「心って言ってもいろいろあるよ?」

「だから自分を定義する必要があるんでしょ。神々が作った武器である『神器』に名があるのは存在を定義し、力を発揮するためのものだからね」


あー……。


「だから自分の作られた意味を決めると」

「そういうこと」

「どれを基準にするかで変わらない?」

「何か良いの………美徳と大罪?」


なんでそれが出てきたのか謎なんだけど。


「増やせと?」

「いても良いんじゃない?」

「そんな軽いノリで生命を誕生させない」

「やる?」

「話聞いてる?」

「「聞いてる聞いてる」」


半分くらいは。


「ねぇユイ。ゼクト連れてこない?」

「そんなお三方に。もういます」

「「え……」」

「なんか文句あっか?」


扉の方には笑ってるはずなのに怖い顔をしたゼクト。メルと逃げようとするけどユイとエヌに捕まった。


……これは、逃げられんか。


諦めて説教された。二時間正座はさすがにキツいから止めて欲しかった……。


「……足、痺れた」

「疲れた」

「反省してないだろ」

「「してる」」


八割くらいは。


「信用ないぞこいつら」

「酷い。してるのに」

「してる方は普通、やるなと言われたことはやらないですよ。主様」

「リリー?」


ユイ、火に油注がないで。やっと鎮火したんだから。


「主売った。主売ったよこの人形!」

「主と言うより」

「リアは妹とか娘って感じよね」


皆私のことなんだと思ってるの!?


「一人じゃ何もできない自堕落魔」

「やりたいことに集中し過ぎて逝きかけたり逝って帰ってきてる主ですかね」

「魔法のやりすぎで倒れる子」

「妹」


メルだけすっごい適当じゃない?


「………怠惰?」

「絶対違う」

「それはない」

「怠惰ではないですよ」


皆が優しくないっ!


「ユートぉ!」

「あ、こいつイマジナリーフレンドの方に逃げた」

「ユートは一応身体あるでしょ」

「ユートも動き始めたら面白いけどね」

「弟欲しいですね」


作るかぁ。


「お前、命造るのに命削るって分かって言ってるだろ。あ?」

「いひゃいっれ。ろうひぇしららいひ」

「こいつ一回どうにかしろ」

「手遅れかと」

「右に同じ」

「前に同じく」


ユート、皆が優しくない。助けて。


「つか、こいつらどうするんだよ」

「え、屋敷に置いとけば良いじゃん」

「俺の仕事増える」

「私料理とかならやるわよ」

「ある程度は」

「私は無理」

「使えないのが二と」


私も入れられてるの? やろうと思えばやれるよ。しないけど。


「私たちの定義の話どこいった……?」

「エヌが『慈愛』、メルが『強欲』。はい終わり」

「適当すぎ」

「一番合ってそうじゃない?」

「それはそう」


じゃあ、決まりで良いのでは。


「ちなみになんで?」

「エヌはお母さんって感じがする。メルは欲しがりやさん?」

「なんか私だけ雑なような」


気のせい気のせい。






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