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176.闘技終了

前半リリアナ、後半アイリス視点となります。


上空に設置していた魔法陣の色が、半透明であったものから、臼灰色へと変わっていきます。

元は目眩ましや広範囲回復魔法だったものを改良して攻撃魔法に転換したものですので、威力はそこまでありませんが、最大の特徴は範囲。基本的な広範囲魔法は複数の魔法陣を使ってのものですが、これは一つの魔法陣のみで可能。まだ改良の余地はあるとしても、今回は十分。


「光魔法『ソンブルエクラ』!」


直径約百メートルの魔法陣内に高密度の光属性魔力を放出し、攻撃する。

防御不可の広範囲攻撃。最大の欠点は、


「………私も当たるんですよね」



 ****



目が覚めるともれなく全員医務室。


おっかしいなぁ。


「姪っ子殿?」

「いや、えっとですね」


奥では正座してるリリアナが先生たちに尋問? されている。


「あれ、何」

「過度な治癒魔法による攻撃魔法、です」

「魔法の域出てるんだって」

「エッグいことするよ、ほんと」


過度な治癒魔法による攻撃って、かなり危ないやつでは?


「防御不可能な治癒攻撃。それ、一回無理って言わなかった?」

「無理と言われればやりたくなりません?」

「なる」

「それは同意」

「この二人がダメだ」 


結果から言うと全員を同率一位にすることになった。理由としては、全員一斉退場のため。リリアナも当たるんだと思ったけど、魔法は反射されたら普通に発動者にも当たるから納得した。


「謹慎、にしたいけど、学生なのもあるし、監督不届きとして処理するよ。これ以上問題起こさないでね」

「私は問題起こしてないですよ」

「令嬢の君はね。あっちが問題だって言ってるの」


さて何のことだか、とクロムさんの話を右から左へと流していってる。


「………フェミル」

「子はしばらく研究禁止。お前たち二人もしばらくは子と必要以上に接触するな」

「……ぇ」

「めんど……」

「ま、こうなるわな」


フェミルさんの出したあんまり意味がなさそうな罰はリリアナには効果抜群なよう。


「子は特に反省しろ。公爵の方に伝え…………いや、無理だな。シエル」

「そうなるよな……」


リリアナが公爵と喋らないのは当たり前と取られているのか、先生が代わりに伝えることに。


「お前たち二人も、しばらくは大人しくしてろ。良いな」

「「はいよ」」

「令嬢、悪いが水蛇を貸してくれ」


水蛇………て、リヴァイアサンのことですかい。蛇じゃなくて龍なんですが。


『………』

「少し外す。第一、子とそれには魔道具持たせろ。何するか分からん」

「フェミルって仕切るの本当に上手いよねー」

「しめるぞ。貴様はさっさと取り仕切れ。引退してるのかしてないのか疑問になる」


正論でしかなく、クロムさんは何も言えなくなって帰ってった。

学院はもちろん終わり。予定よりかなり早くの帰りとなった。






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