表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

160/557

159.どんな問題よ




「つか、姪はあれ終わったのかよ」

「まだですが? 後三ヶ月もないのにまだですよ。えぇ、それはもう。一割も解けてませんが何か?」

「君、解く気ないでしょ」

「ありますよ。全力で考えてこれなんです」


何があった。


「ヒントください」

「頑張れ」

「普通に生きてたら解ける。以上」

「何もない」

「ゼクト」

「頑張れ」


リリアナが解けないってどんなのよ。


「逆になんでそんな悩むの? って感じだからね。再従妹殿」

「これ解けないといろいろと終わるんですよね………」

「自分も面倒だからやりたくないから頑張って」

「これを撤回すれば良い話では」

「それじゃ他が納得しないんだって。特に下位の奴らが」


リリアナやりたくなさそ。


「あ、姪がこれ解けないと婚姻も無理だからな。強制的に」

「!?」

「後三ヶ月もないのに間に合うのか」

「最悪あっちのゲームで勝てばいけます」

「「「問題を解く努力をしろ」」」

「だって~……」


リリアナは本当に何をしてるのよ。後、そういうのは殿下にちゃんと伝えなよ。キャパオーバーで殿下動き止めちゃったよ。


「分からないものは分からないんですよ」

「猶予が十年近くあったんだけど」

「九割近く使っていまだに一ミリも出てませんね」

「うん、君さ。答え出なかったらいろいろまずいって分かってる?」

「正解も不正解もダメってどっちですか」


なんだその問題は。そりゃリリアナも解けないでしょ。


「…………それはおいとくとして、もう夜なんだけどあのバカは?」


メルトさんが窓の外を指す。


見事に真っ暗。


「いつも通りです」

「帰ってくるのを期待してない」

「あの人に親としての概念あるのか聞きたい」


ゼクトは雇用主をよくそんな風に言うね。リリアナとユラエスはもうそれが当たり前って顔してるし。


「君ら、よくここにいようと思えるね」

「「学院に寮がないんです」」

「寮あったらここにいねぇわな」


寮がなくて良かったと思える瞬間。

寮あったらリリアナ三年間寮にいてその後卒業してすぐ婚姻だから帰ってこないじゃん。


「一人無理なのがいるから止めて欲しいけどな」

「一人でできてるじゃないですか」

「『自分のことを何もしない』奴がいるから寮があっても許可が出せん」

「ご飯作れる、支度できる。大丈夫ですね」


できないって言ってないのよ。しないって言ってるんだよ、リリアナ。その反応は自分ですって言ってるもんだからね。


「別に死ななければ良いんですよ」

「良くない」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ