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133.先生たちの考え

最近、話を書くよりもサブタイトル考えるのに時間使ってる気がする書き手です。



「パーティーももう終盤か」

「伯父様捕まえてきましょうかね」

「あら、必要ないわよぉ」


後ろから聞こえてきた声にリリアナが過剰反応する。

どんだけ王妃殿下苦手なのよ。


「お泊まりしましょう!」

「明日から期末期間入りますのでまたの機会に」


ヤバっ、忘れてた。明日から期末一週間前じゃん。


王妃殿下は、そんなぁ、と肩を落としている。


「パーティーが終わり次第、伯父様たちと一緒に帰国する予定です」

「明日の早朝でも間に合」

「寝坊助王子がいるので無理です」


クロフィムに視線を移すと明後日の方向を見てた。


「なので王妃殿下の遊び相手はマリティア様だけでお願いします」

「マリティアちゃんはお兄様が後でお説教してまた謹慎よ」

「だそうだぞ。マリティア」

「うぅ………」


そんな話をしていたら、騒がしくなってきた。

マリティアさんは恐る恐ると振り向くと、青ざめる。


「お、お父様……」

「マリティア、お前はっ!」

「リリアナっ……」

「私じゃ侯爵閣下に勝てませんので諦めてください」

「カラリエ姉さま!」

「諦めて叱られろ。迂闊なお前が悪い」


見捨てられてる。いや、マリティアさんが抜け出してきたのが悪いんだけども。


「………ありゃりゃ。バカがま~た来たよ。落ち着く暇もありゃしない」

「王妃殿下、侯爵閣下。一度下がらせていただきます」

「ごめんなさいね。こちらでのことなのに」

「申し訳ない」


リリアナは一礼して会場から出ていく。


「はじめましてですね。そこのバカ娘を連れ戻しにきました」

「あら、私には挨拶無しなの? お兄様」

「先程陛下と一緒に挨拶しただろう」


王妃殿下、侯爵様で遊んでる………。


「………あら、随分遊んでるわ。匂いがここまで舞ってる」

「少し見てきます。何かあってはいけませんので」


少し喋っていると、王妃殿下がそんなことを言い、ゼクトが出ていく。


匂いとは?


「スズランの香りよ。リリアナちゃん、スズランの毒を持ってるの。あんまり匂わないのに、ここまで匂ってくるなんておかしいもの」

「スズランの毒って、確か少量で死に至りませんっけ」

「リリアナちゃんがどれだけあなたたちに話しているか分からないけれど、これだけは言えるわ。ハゼルトには気を付けなさい」


ハゼルトには? それは先生たちにもってこと??

王妃殿下の言葉の意味が分からず悩む。誰かではなくて、なんでハゼルトに気を付けろなのか。何故、それを私たちに伝えるのか。


「ハゼルトはね。悲しいのよ。アメリアが、やり方を間違えてしまったからこそ、リリアナちゃんは辛いでしょうね」

「やり方を、ですか?」

「ハゼルトって、自分の子を愛せないんですって。その逆もあって、子供は親を愛せない。だからかしらねぇ」


王妃殿下はため息をついて、壁の花になってる先生とメルトさんを見る。


「あの二人、リリアナちゃんが傷付かないためにも頑張ってるけど、理解されるはずもなくて空回りしてるのよ」

「先生たちがリリアナちゃんをハゼルトに入れようとしてるのって」

「理解されないのは辛いでしょ? なら、家を出てハゼルトに行けば多少環境は変わっても理解してくれる人は多い。理解されないで辛いよりも、環境を変えて自分に合った場所にいた方が良いって考えよ」


先生たち、考えてないようで考えてるんだ……。




シエルたちは意外と考えて動いてます。

次回、リリアナ視点で何してたかなど書く予定です。


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