104.課題テスト
昨日言った(書いた)通り、本日より第三章二学期(冬休み込みの予定)が始まります!
「な、夏休みが終わった……」
「行きますよ。始業式の後はテストなんですから」
夏休みが終わり、始業式。そしてテストの日。
普通一日ずらさない? なんで同じ日なの。
「テスト何やるか分からないの鬼畜過ぎ」
「魔法実技は分かってるぞ」
「一番鬼畜だった課題のね」
魔法実技をなんでわざわざやったか? テストで魔法実技は確実にやるからですけど。
夏休みの魔法課題、実は進級テストの一つで、これがクリアできてないと進級できるか怪しい。
「リリアナは何の魔法?」
「私は今日じゃなくて後日ですよ」
「え、ズルい」
「ゼクトやお再従兄様なんかもそうですよ。大規模になるかもなので安全を確保してからだそうです」
リリアナ、ゼクト、王太子殿下の三人は実技だとたまに教える側に回る。リリアナとゼクトは先生に使われてるだけ。王太子殿下は先生曰く、扱いづらいからだとか。
「筆記は直前に言われるのでなんとも」
「そこが鬼畜だよねぇ……」
そう。何を隠そうこの学院。夏休み明けの課題テストを三教科行い、魔法実技になるのに、筆記テストの教科を当日。それもテスト開始十分前に言われる。
ゲームでもランダムで三教科テストやってた。あれマジでムズいのよ。
「課題の答え教えてもらってた誰かさんは無理だろ」
「で、できた教科が来てくれれば」
「私は薬学とか来なければ」
「ここでお知らせ。伯父様からの情報だと実技あります」
先生、テスト情報をリークしないで。そして最悪なの来たな!?
「え、死ぬ」
「私はまたオリヴィエ様です」
「剣は」
「そろそろユイが持ってきてくれますかね」
なんでペアが既に決まってるのか聞いても良いかな。
「三と四でクロフィム君が逝くのはまぁ既定路線として、一と二頑張りましょっか」
「なんで僕が逝くの既定路線なの?」
「お再従兄様」
「「「「「「あ…………」」」」」」
が、頑張れ。
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テストでまさかの薬学と魔法学と言う最悪の二コンボにより私とティアナが終わったのは言うまでもなく、今は実技。えー、はい。クロフィムが王太子殿下にボコられ中。
「わぁ………」
「一方的」
「クロフィム君はまぁ、運動派と言う訳でもないですし」
「あ、終わった」
前回のリリアナとオリヴィエさんもそうだけど、普通同学年だよね? しかも兄弟でやらせるって何。
「リリアナ」
「無理です。私にそこまでの権限はないです」
クロフィムが物言いたそうな顔をするも、リリアナが先回りする。確かに何もできないんよね。
まぁ、そうこう話してる間もテストが続く訳でして。殿下とエルヴィスのテストも互いに終わり、残りは前回同様リリアナオリヴィエさんペアとゼクトユラエスペアのみとなった。
だから何故そこを残す。
実技の対戦順はシエルが勝手に変えてます。