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おじさんは女性主人公のエピローグ(起)を書く

(5)おじさんは女性主人公のエピローグ(起)を書く


おじさんは異世界恋愛ファンタジー的なミステリーを書くことに決めた。

昨日も『恋愛』カテゴリーで投稿したのだが、おじさんの異世界恋愛はミステリー寄りになりつつある。


おじさんの書く予定の異世界恋愛ファンタジー的なミステリーのうち、恋愛要素は30%。


恋愛要素が30%あれば『恋愛』カテゴリーでの投稿は許容されるはずだ。


まず、おじさんは女性主人公の起を書き始めることにした。


タイトルは決めたがネタバレに近いので、小説の最後に出すことにする。

小説内小説だからこれくらいは許されるだろう。


そして、女性主人公のエピローグ(起承転結の起)で書くことは次の通りだ。


・シンデレラ・ストーリー

・女性主人公の実家は貧乏

・貧乏が嫌で王子を探す旅に出る

・宇宙旅行の旅費は貯めた

・女性主人公は王子を追い求める肉食系

・この話で伏線を入れる


おじさんは箇条書きを眺める。


アホな恋愛小説ができそうだ・・・


おじさんはキーワードをChatGPTに入れて書いてもらおうかと思った。

多分、おじさんの恋愛小説よりもChatGPTの恋愛小説が面白い気がする。


でも、インチキはダメだ。

それに、ChatGPTが書いた伏線がおじさんのイメージしている伏線と違ったらゴミのような異世界恋愛ファンタジー的なミステリー小説が出来上がる。


だから、おじさんは面白いかどうかは分からないけど、これらの条件を入れながらエピローグを書いた。



===========================

第1章 肉食系女子は王子を狩りに宇宙を旅する


【1】そして私は王子を探す旅に出る


私の名前はマリア・コリンズ。ある惑星の下流貴族の家に生まれた。


私の生家は貧乏だった。家族全員で領地の畑を耕し、細々と自給自足の生活をしていた。


服が破れても買ってもらえなかった。理由はお母さんが安い服を買いたくなかったから。


お母さんの口癖は『安物買いの銭失い』。

安い服を買っても直ぐに着られなくなるから、高い服を買いなさいという趣旨だ。


お金があれば、もっともな意見だと思う。

でも、貧乏な我が家が高い服を買えるはずがない。

我が家には安い服こそが必要だったのだ。


お父さんは王宮勤めだ。能力が低いので出世は見込めない。


お母さんは貴族ぶって働こうとしない。プライドだけ高い落ちぶれキャラだ。


さらに子沢山。

兄が3人、弟が4人。


典型的な『大家族の落ちぶれ貴族』だ。


***


私は今年、貴族学校を卒業した。

この家には大家族を養うだけの財産はないから、そろそろ家を出ない。

私は既に結婚適齢期なのだが、残念ながら相手はいない。


貧乏生活に疲れた・・・


お金持ちと結婚すればお金を心配しなくていいのに。

だから、私はお金持ちの王子と結婚することにした。


王子と探す旅に出よう!


昭和の少女漫画のような発想だ・・・。


私は魔法が少し使える。中でも、ポーションや美容系の薬品を作るのが得意だ。


少し前に私は美容成分ピラテを開発した。

ピラテを使った乳液を開発したところ、貴族令嬢に受けて大ヒット。

美容業界でピラテを知らない人はいない。


私はピラテの特許権を保有しているから、世の女性がピラテ乳液を購入する度に、私にお金が入ってくる。


家は貧乏だけど、私はお金を持っている。

王子探し旅の資金は十分に賄える。


ちなみに、私がお金持ちなのは家族には内緒だ。

アイツらは金があると分かると、私が生まれて以降の食費、学費、宿泊費など難癖を付けて請求してくるだろう。


***


私はある筋からサイコ惑星の王子が今フリーであるという情報を入手し、サイコ惑星に秘密裏に向かうことにした。


ロケットで移動するから旅費は高額だ。

でも、王子を釣り上げるために必要な出費だから仕方ない。


予約したロケットに乗り遅れそうだった。

空港のロビーを走っていたら、横から同じく走ってきた青年とぶつかった。

そして、私は衝突の反動で床にこけた。


青年は、床に倒れた私を起こしながら「大丈夫ですか?」と笑顔で言った。

私は「大丈夫です。こちらこそ、すいませんでした」と青年に誤った。


ふと見た青年のスーツケースには『MC』と書いたキーホルダーが付いていた。


― 私と同じイニシャルだ・・・


青年は急いでいたようで私に「良い旅を!」と言って去っていった。


私も「良い旅を!」と青年に言って、ロケットの搭乗口に急いだ。


親切な青年に会えたし、王子探しはうまくいきそうだ。


===========================


<続く>


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