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56 点と点、ですわ!

読んでくださりありがとうございます!

ブクマ・評価・感想、すごく嬉しいです!!



「おかしいのは、マルコムに直前までそんな素振りが全く無かったということです」


「………また?キャサリーナ嬢の時と同じ、ということか?」


「はい。マルコムも直前まで休憩室で他の者とお茶を飲んで和んでいたそうです。なのに急に目付きが悪くなり、部屋を出ていった、とのことです」


「キャサリーナ嬢といい、マルコムといい、急に聖女様に殺意が生まれるとは、どういうことなのか………」



そんな不思議な力……強制力に決まっているじゃないですか!

他に考えられませんわ!?

わたくしが騎士団長様とオーリャの話を戦々恐々としながら聞いていると、察したオーリャが背中を擦ってくださいましたわ。

オーリャはわたくしの気持ちを察することが得意ですわね……。



「分かっていることは以上かい?」


「はい、今のところは。現在は裏を取っているところです」


「なるほど。では何かまた新しく分かったら教えてくれ」


「はっ。かしこまりました」



挨拶を済ませ、部屋を出る時。

少なくともその時まで、わたくしは強制力の力を信じて疑っていませんでしたわ。

何気なく騎士団長様が言った言葉で―――――



「そういえば……関係ないかもしれませんが、マルコムが休憩室に行ったとき……………」


「………………え?」



わたくしの中で無関係に思われた点と点が、繋がろうとしていたのですわ。




  ******




「やはり詩織様はオーリャが好きなのかしら?」


「えぇ………どうしてそうなるの」



騎士団長様の部屋を出た後、オーリャとふたりで話したいと言うと、皆様……特に詩織様が不服そうでしたわ。



「強制力のせい、って思ってる?」


「…………いいえ。強制力ではない、と思いますわ」



肯定されると思っていたのか、オーリャは少し目を見張りましたわ。

そうですわよね………先程までわたくしはあんなに強制力を恐れていたんですもの。



「じゃあ………?」


「それに関しては、ただただオーリャが魅力的だから疑っただけですわ」


「おふっ!」



オーリャは何かに撃ち抜かれたご様子。



「そもそも強制力なんて………無かったのかもしれませんわ」


「へぇ?何か分かったのかい?」



キャサリーナ嬢とマルコムの共通点。

それは、()()()()()()()()()()()()()()()


わたくしは………他にもひとり、突然記憶が変わった人物を知っていますわ。

そしてそのきっかけは、犯人が説明してくれましたわ。



「えぇ………分かった気がしますわ。でも証拠がありませんの。それで、オーリャに協力していただきたくて………」


「!」


「………?」



何故驚くのかしら?

何に驚いているのか分からず、首を傾けますわ。



「何、その可愛い反応………って、そうじゃなくて。レーナが僕に助けを求めるなんて初めてだな、って思って」


「そうかしら?」



「そうだよ」と言って苦笑するオーリャ。

最近はこういった飾らない表情も見せてくれるようになって、オーリャが近くに感じられるようになりましたわ。

オーリャは「レーナの前では出来れば100%格好いい状態でいたかったんだけど…」とおっしゃっていましたが、わたくしは今のオーリャの方が好きですわ。



「レーナ、これだけは覚えておいて?僕の全てはレーナのためにあって、レーナの言うことは全部信じるし、レーナのためならなんだってする」


「オーリャ………」


「要するにレーナが大好きだってことだよ」


「っ!」


「強制力が働いたって、僕が君を好きな気持ちだけは変えられないよ」


「ふふっ。それはどうかしら?」



本当だよ!と口を尖らせるオーリャ。

これも初めて見るお顔。かわいらしいですわ……。

あぁ……………



「わたくしも大好きですわ!」


「レーナ…………!」



ギュッと抱きしめられて、抱きしめ返せる喜びを噛み締めますわ。

そしてオーリャの暖かさと香りと感触とその他諸々を堪能しますわ!

変態っぽくてごめん遊ばせ!



「それでレーナは犯人が誰なのか分かったってこと?」


「えぇ、恐らくは」



犯人はたくさんのヒントをくれましたわ。

なぜ聖女様を狙い続けたのかは分かりませんが……。


わたくしはオーリャに調べてもらいたいことを告げ、自分でも調べるために王立図書館へと参りますわ。



さぁ、今度はわたくしたちが犯人を追いつめる番ですわ!



大詰めです。

そろそろエンディングが近いのですわ!

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