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41 いよいよ始まるのですわ…!

読んで下さりありがとうございます!

ブクマ、評価、感想、とてもとてもとても嬉しいです!

励みにさせていただいております!

この感謝の気持ちが皆様に少しでも伝わりますように…。


あれから数カ月が経ちましたわ。

わたくしは日々あらゆるジャンルの技術や知識を習得すべく、それはもう、たくさんたくさん努力いたしましたわ。

魔法、剣術、体術、薬学、医学、周辺国の語学等々…。

強制力に太刀打ちできるよう、そして万が一避けられなかった場合、逃げても生きていけるよう。

わたくしは諦めませんわ。

――――――――わたくしは必ず、生きてみせますわ!


わたくしが以前より痩せてこの数カ月。それまでとは生活が一変いたしましたわ。

やはり一番は魔法ですわね。

師団長様を師として血反吐を吐くくらい練習を重ね、わたくしは光魔法を習得したのですわ!

魔物を消滅させることはできても、物理的には守り専門の光魔法。

ですがアレンジを加え、可能性を広げることができたのですわ!

光魔法の新しい使用法を開発する度に師団長様は目をキラキラさせてプロポーズなさるのですわ…。

あまりにもプロポーズされすぎて、最近ではさらっとスルーするように…ってそれでいいのかしら!?


プロポーズといえば、ルスラン様。

あれから度々アルエスクを訪れては、わたくしを口説こうとするのですわ。

アルエスクとの婚姻はそこまで重要かしら?

今現在ルスラン様が我が国へかなりの頻度で通うおかげで、意図せず我が国とゼレグラントは友好的な関係を築いていますわ。

婚姻関係を結ぶほどではないと思うのですが…そのように申し上げたところ、「そういうことではないんだ!なぜここまで言って伝わらない!?」と怒られてしまいましたわ。

わたくし国交のことについて特に言われた覚えはないのですが…もしやどなたかとお間違えなのでは?

そうお伝えすれば、がっくりと肩を落として…なんなんですの!?はっきり言って下さいませ!

まあ、憶測ではございますが我が国にはルスラン様の兄であるボリスラーフがおりますから、揺るぎない、確固たる絆が欲しいのかもしれませんわね。

このままではこちらで一方的に人質をとっている状態ですもの。納得。


なぜか騎士団の皆様の態度も変わりましたわ。

すごくたくさんの方々が話しかけてくれるようになったんですの!

やはり同じ騎士服を着ているから?同じ窯の飯…的な?

理由はよく分かりませんが、打ち合いの稽古も皆さんどんどん誘ってくれるようになったのですわ!

わたくしがついまた一撃で試合を終わらせてしまって、禄に訓練にならなくても、皆様文句ひとつ言わずに「ありがとうございます!」と笑顔で言ってくださるのですわ!

たまに「ごちそうさまです!」と言われるのは…ここの騎士団の伝統か何かなのかしら?

変わった風習ですわね。


そして…一番変わったのはオレグ様…いえ、オーリャですわ。

それまでは手紙やお茶会はわたくしの我儘に付き合って仕方なく…という感じでしたが、今となっては手紙は毎日。お茶会は毎週末…というかお茶会どころか、朝ごはんの時から、いる。

朝、起きて身支度を終えたら、いる。

晩ごはんまで、いる。

え?さすがにいすぎじゃありませんこと?

「婚約者なら普通だよ」っておっしゃってましたが、オーリャの後ろでヤーナとラルフが首をぶんぶん振っていましたもの!騙されませんわ!

そして会えばいつもオーリャはわたくしに甘い言葉を耳元で囁き、ドキドキさせるのですわ!

このままではわたくしの心臓が保ちませんことよ!

そしてオーリャはなぜかことあるごとにふたりきりになろうとするのですわ!

毎回ヤーナかラルフかお兄様に邪魔されていますけど。



そしてとうとう、この時が来たのですわ。

来てしまったのですわ!


そう、それは―――――召喚の儀。


ここ数ヶ月でより一層魔物が増えて人の手では抑えきれなくなり、いよいよ聖女様を召喚しなければならなくなったのですわ。

わたくしも方方で光魔法を使って討伐をしたのですが…範囲が広すぎてどうしても全てには手が回らなかったのですわ。

不甲斐ないですわ…。


聖女様が召喚されれば、小説『ミラファン』の世界が始まりますわ。

すなわち、わたくしと強制力の戦いが始まるのですわ!


『カ――――――――ン!』


あら?頭の中でパーヴェル様のゴングの音が…?



召喚の儀には、魔術師の方々はもちろん、お父様、お兄様、わたくし、騎士団の数名、そして…わたくしの付添いとしてオーリャが参加いたしますわ。

オーリャは小説の強制力を恐れて情緒不安定になりがちだったわたくしを心配して来てくださったのですが…正直不安ですわ。

もし…もしも、聖女様を見てオーリャが一目惚れしてしまったら?運命を感じてしまったら?

わたくし、すんなり身を引くことができるかしら?

その時、わたくしはどうすればいいのかしら…。


わたくしの心配を他所に、準備は完了いたしましたわ。

召喚の儀を行うのは魔法師団の建物の一角で、部屋の中心には大きな魔法陣が描かれていますわ。

その魔法陣の周りに魔術師の方々が並び、師団長様の合図で一斉に魔力を流し始めましたわ。

その魔力が魔法陣を巡り、光となり、魔法陣の大きさの光の円柱となり、部屋の全てが眩しいくらいの光で満たされて…目を、開けていられませんわ!


徐々に、徐々に光が収まり…皆が魔法陣の中心に注目すると…そこには。


「えっ?なに?えっ?」


目をまんまるにして、ぺちゃんと座り込んでいる女の子が。

高校生なのでしょう。ブレザーの制服をお召になっていますわ。

肩甲骨くらいまである真っ直ぐな髪は艷やかな黒で、色素の薄い茶色の瞳は大きくくりくりとしていて、小動物のようで可愛らしいですわ。

肌も白くてきめ細やかで、髪の黒さが一段とその美しさを際立たせていますわ。

なんて可愛らしいのでしょう…!


―――――――――勝てませんわ。


まだ何も始まっていないにも関わらず、わたくしが敗北感を味わっていると…ふらふらと彷徨っていた聖女様の目がこちらに辿り着き、ぴたりと止まると、大きく見開かれましたわ。

見ているのは―――となりの、オーリャ?


ドクリ。


心臓が嫌な音を立てましたわ。

もしかして…ううん、そんなわけ…でも……………!

わたくしはこの思いを否定してほしいと、願うように、乞うように、恐る恐る震える体で隣を見上げれば……そこには同じように目を見開いて聖女様を見つめるオーリャがいらっしゃったのですわ。


あまりにも聖女様が召喚されないため、『数ヶ月後』という形をとらせていただきました!

後ほど閑話や後日談等で書ければと思っております。

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