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花畑猛徒の一日 猛徒ver

「自分の目に映ってるものは、果たして他人からどう見えているのだろう?」とか、「今見えているものが本当はフィクションで、本当は全く違うものなのではないか?」という哲学的なこと、思ったことありませんか?

この作品はそういうのをテーマに書いていこうと思ってます。

あ、結局はただの妄想です。

俺の名前は猛徒たけと。高校2年だ。


俺は今、ある悩みを抱えている。

それは俺にはどうも解決しきれない問題らしい。


それは・・・


「やあ、みんな。おはよう。」


「きゃああぁぁぁ~~~~!猛徒様ぁ~~~~~♡」


俺が今、モテ過ぎていてヤバい、という悩みだ。





俺の成績はほぼ平均。むしろ低いと言ってもいい。

運動もそこまでできるわけでもない。

顔?たかが知れてるさ。なんならそこらのブサイク芸人の方がイケメンだ。

部活?学校行事?そんなもの、積極的にやったところで何になる?疲れるだけだ。


世の中は成績のいい奴がモテ、さらに運動もできればよりモテる。

そういう奴らは決まって顔もイケメンで、なんなら心までイケメンだ。

そしてそういう奴らは大抵部活で活躍し、学校行事でもてはやされ、最終的にリア充になる。



だが、現実はどうだ?


俺の方がそこらのイケメンより遥かにモテてる。



何せ俺は、このストーリーの主人公なんだからな!

そこらのモブはもちろん、学校のなんたらとか呼ばれてそうな美女にもモテてる!


そんなのあたりまえだ。理由はシンプルなもんさ。


何度も言おう!俺がこのストーリーの主人公だからだ!



さて、前置きはこんなものでいいだろう。


まぁ、見ていたまえ。主人公の一日というものを!









授業中。こんな時にでも俺のモテ過ぎ警報は鳴りっぱなしだ。


「あ、教科書忘れてきちゃった・・・ねえ、よかったら君の教科書、見せてくれない?」

「・・・・ぇ!?い、いい・・・よ?」

「ありがとう。」

俺はそう言うと隣の彼女に席をくっつける。


見てみろ彼女のこの顔!真っ赤だぞ!席くっつけただけで!


こうするともう他の女は黙ってない。

俺に向かって手紙を投げつけてくるんだ。『私のを見て!』とか、『そんな女より私の方がいいに決まってるよ!?』とかいろんなもんだ。まったく、授業中なのによくやる。


「え~っと、この問題を・・・花畑はなばたけ。やってみろ。」

「・・・はい。」


おっと、いろいろやってたら当てられてしまった。しかも初めてやるとこだ・・・

さっきも言ったように俺の成績は平均並みだ。初めてやるところを短時間でできるようになるだけの学習能力は当然持ち合わせてはいない。


こういうとき、普通の奴なら問題を解こうと頑張ってみるだろう。あるいはすぐに諦める、とか。


だが俺はそんな馬鹿な真似はしない。

3回目でも言ってやろう!俺は主人公だ!無駄な努力などしない!


「先生今日の夜、暇ですか・・・?もしよければ俺と・・・」

「ぇ、いやしかし猛徒・・・お前は生徒で私は・・・しかもみんなに聞こえて・・・」

「そんなの関係ありませんよ。さぁ先生・・・こんなつまらない授業なんかやめて、俺といいこと、しましょう。」

「・・・ああ。」


ふっ。女教師など恐るるに足らず!適当なこと言っておけばコロッと落ちちまうビッチばかりだ!

あ?男教師の時?そん時は勝手にみんなが答えを掲げるようにして見せてくれるから何の問題もない。


まぁ?こんなふうに授業なんて俺には関係ない。何せ、女は俺の手の中にある。イージーモードもいいとこだ。



次は昼飯。これはまぁ、ほぼお前らの想像通りだ。


勝手に女どもが飯を作ってきては苦労自慢、味自慢。

苦労なんか言うんだったら作ってくんなよって思うが、これで食費が浮くんだ。食って損はない。

あ、食費で思い出したが、学食とか購買も俺はタダで使える。

何かいいことをしたから?そんなわけないだろ。おばさまどもを飼いならした。それだけだ。


もう昼飯についてはいいか?ありきたり過ぎて話に飽きてくる。



あぁ~っと、もう放課後でいいか。めんどくさいし。

放課後、俺は何かやってるわけじゃないからすぐに帰る。

が、なかなか女どもは俺を帰してくれない。


「さて、と。帰るか。」

「あ、あの、猛徒・・・君・・・」

「ん?」

えっと、こいつは確か・・・隣の席の・・・モブか。

今日何かしたか?

あぁ、教科書見せてくれたんだっけ。

「あの、その・・・わたし、猛徒君のこと・・・!」

「おっと、それ以上は言わなくていい。」

俺はそいつの唇にそっと人差し指をあてる。

おいおいこいつ、モブ田モブ子のくせに俺に告白しようなんて・・・なんて罪深き女なんだ。

だが俺はそんな女にも優しく接する・・・そう!何回でも言ってやる!俺は主人公だからな!

「すまないが、君の気持ちには応えてあげれない・・・」

「そ、そう、だよね・・・猛徒君にも、好きな人がいる、もんね・・・」

「あぁ、俺は・・・君を含めたこの学校のみんなが、好きなんだ。」

「・・・え?」

「だから、君だけの気持ちに応えることも、君だけを愛することもできない。みんな、愛してるから。」

「猛徒、君・・・」

「でも、今日だけは・・・今日だけは、君だけのものになろう。」

「え?あ、きゃっ!」


はい。こうやって押し倒してやることだけやっちまえば終わりだ。

訳の分からんクサいセリフを並べて、みんなの好感度も、モブ子の好感度も下げず、平和に解決する。これが主人公の力!素晴らしい!






とまぁ、俺の一日はこんなもんだ。

ん?帰り道?家?んなもん知るか。そんなもんまた今度でいいだろ。



んじゃ、もういいか?

ふぁああぁぁ・・・ねむ・・・




あ、俺の悩み解決できるって奴いたら教えてくれ。ま、無理だろうけど。

「あ、書いていて恥ずかしい。」なんて思いながら書いてます。

だってこの主人公、キチガイですもん。まぁ自分はキチガイでは・・・

あれ?キチガイだからこそキチガイを書けるのか・・・?あれ・・・?

ってな感じに迷走しながら書いてます。

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