弐-世の監理者見習い?
「吾の監理する世界に 往けば、人の人生送れるよ」
僕は考える。生前は年寄りだったが、パソコンもやっていました。
ライトノベルも、ネットで読んでいます。
そのせいか、口調が ジジ臭くないと、褒められたものでした。
今でこそ、じいさんがパソコンをやっていても気味悪がられませんが、
20年数年も前は、酷いものでした。
完全に変人扱いですね。
こちとら、パソコン通信からの、猛者だというのに。
もっとも、最初は電卓の親分だと思って、触わりだしました。
マウスなんて 無かったものです。
だから、ネットも普通に使っていましたし、
ファンタジー系は 結構好きで 読んでいました。
オンラインゲームには、手は出しませんでしたが。
(ははあ、ファンタジー転生や、転移モノがあんなに流行っていると思えば、
異世界が実際あって、戻ってきた方々が 漏らしているのですね?)
よし、ここは!お約束を一発。
「イ・ヤ・です」
定番の答えを 返します。
元年寄りでも、これくらい出来るのです。
「頼まれてよ! 受け入れておくれよ。
結構 楽しいと、思うよ。
吾の監理する世界、ヤバイ兆候あるんだよ。
汝が、適任なんだ!
もう、汝は 世の監理者見習いなんだ。
もう、肉体を持っても、レベル違うよ。
それに 与える能力、他 待遇の相談に乗るよ。
赤ん坊からだけど、貴族、王族も可能だよ」
異世界の監理者様は、アタフタと交渉を始めます。
威厳とか、必要無いんですかね?
少し悩みます。
提案に乗ることを前提に 相談することを決断します。
どうせ死んだんですし、
仮に、騙されても失う物なんて何もアリマセン。
「妥協点が合意できれば、あなた様の監理する世界に 行くことを お受けしようと思います。
何点かの確認と、願い事があります。ご許可いただけますか?」
「OKだよ。お願い事は、内容に よるよ。
また、吾は汝の教育係りなんだ。先輩または、先生と呼んでよ。
もっと、気楽に話してもらって構わないよ」
にこやかに 僕を見る 先輩 世の監理者様。
「大変失礼ながら、先輩は 最上位の、
つまり、これから僕の行く世界において、一番力のある方ですか?」
「もっと、肩の力抜いていいのに。
まあ いいや。
汝が、これから行く世界の 最高監理者だね。
世の監理者の上下関係は、人間の時と 感覚違うよ。
おいおい学んでね。
吾は、その世界において 責任は 一番重いよ」
う~ん、うまく はぐらかされた気がします。
まあ、今はこれで、いいにしましょう。
「まず、貴族、王族、特権階級 嫌です。
平民、一般市民を 希望します」
「汝なら、そう言うと思ったよ。問題なくOKだよ」
「次に、成人前後から 異世界ライフをはじめることは可能ですか?」
いまさら、赤ん坊からなんてメンドクサイ。
「その希望も、問題ない。
これから行ってもらう世界の、成人年齢は地球より少し若いよ」
「それで構いません。
それから、僕がこれから行く予定の世界の様子を 簡単に教えてください」
「そうだねぇ・・・・・、汝の感覚でいえば、文明開度は、中世ぐらいかな。
イメージとしては、中世ヨーロッパ、イギリスあたりかなぁ? が、一番近いかなぁ。
汝から見たら、異世界だからねえ。いろんな国が混ざった感じだよ。
ああ、それと、いわゆる魔法が存在するね。
汝らの言う、ファンタジーの世界だなぁ」
お約束のファンタジー世界ですか・・・・・。
「時間の感覚を 教えてください」
「ああ、そうだね。1日24時間だよ。1年は、360日だね。調整年もあるけれど。
地球と ほぼ同じだよ。
1週間とか、1月とかは、省略させてね。向こうで学んで」
「僕が、その世界で、何をすればいいのですか?」
「世界が衰退する事象を くいとめて欲しいんだ」
「もう少し詳しく話を 教えてください」
「この件は、これ以上 教える気は 無いよ」
そっけない。もちろん納得できる訳ありません。
追求するより、話を進めて、流れの中で聞いてみる努力をしましょう。
「先輩は僕を アシストしてくれるのですか?」
「吾が出来るのは、汝を 監理する世界に送り、
世界が衰退する事象の目前に、辿り着けるさせてやる。
その様に導いてやる・・・そんな感じかなぁ」
そう言って、先輩 世の監理者は、自嘲気味に笑います。
「導くって、どうされるのですか?」
「教えられないなぁ。
それはそうと、 汝の希望を聞こうかね」
話の流れを 変えられてしまいます。
まあ、逆らう必要は ないでしょう。
「まず、能力についての打合せを お願いできますか?」
「了解だよ!」
「異世界の言語、読み書きは大丈夫ですか」
「言葉は、問題ない。
読み書きは、前世の記憶が若干 邪魔をするかもしれないが、
その内 自然にマスターすると思うよ。
汝の感覚で、中世程度の文明開度だから、そのことで 苦労する心配はないと思うよ」
「肉体の身体能力、限界を 高くできますか?」
「限界を 高くということは、最初のレベルは どうするの?」
「その世界の、成人男性の平均レベルに お願いします」
「もう 汝、世の監理者 見習いだからね。
もともと限界なんて 無いよ。
でも、どうして?魔力による身体強化あるのに。
最初から高めにしておいて、そのままじゃイヤなの?」
「イヤってわけではありません。
しかし 体を鍛える意味が、やりがいが、欲しかったのです」
「了解だよ。じゃあ筋力その他は、平均レベルで」
「ありがとうございます。
それから、魔力?魔法?は、どうなりますか?」
「汝は、吾の監理する世界の 魔法のほとんどを 現地では使用可能だよ。
イメージすれば、具現化するはずだ。
イメージできなければ 使うことは出来ない。
力加減も覚えなければならない。
だから、練習は必要だよ」
「ありがとうございます。魔力量について教えてください」
「汝の魔力量は、最初から 人としては かなり多い。
世の監理者 見習いだからね。
鍛えれば、さらに増すよ。
いくら、魔力量が多くても 最上位の魔法は 制約が あるので、
簡単には使えないと思うけど、勘弁してね」
「ありがとうございます。
それと、収納系の魔法は、存在しますか?」
「あぁ、残念ながら無いよ。
異次元ポーチとかだろ。そんな便利なモノあるわけ無いよ」
がーん!思わず ヒザを着きます。
その姿に 自分自身驚いています。
自覚しているより、ショックが大きかったようです。
「あああぁ!そんなにショックだった。
ゴメンネ。ちょっと考えさせて」
「ああ、そうだ!いいモノがある。
吾の私物だけど、似たような機能を持ったモノを プレゼントするよ。
しかも異世界ライフを クォリティアップする、素敵なプレゼントだよ。
異次元ポーチに近い機能が、使えるよ」
「プレゼントって何ですか? 教えて頂けないとか?」
「サプライズの方が・・・・・。
まあ、細かい内容を言わなければいいか?
汝の居た世界で言えば、キャンピングトレーラーだよ。
キャンピングカーではないので、自走は不可能。
小型で最小限の装備だが、
吾の監理する世界で継続使用できるものだよ」
ふ~ん、よく解かりません。でも、まあこの件は それでいいに しましょう。
「ただし、武器、食料等は、持って行かせない。
現地で調達してもらう。ゴメンね」
伝説の武器なんて要りません。だから、不満は ありません。
少し間が空きます。
「他に希望は ある?」
「ひとつ、出来れば 欲しい能力があります」
「吾から もちかけて、なんだけど、
これから行く世界の枠内でないと無理だよ。ゴメンネ」
「可能な範囲で結構です。
それはですね、[友好スキル]です。
対立が最小限で済むようにな、能力です。
僕が会う 人、動物、魔物?が、僕に対して不審程度の感情でしたら、
友好的な感情になる スキルです。常時発動でお願いします」
「[スキル]の概念そのものが 無いんだよなぁ。
少々難しいな。う~ん、まあギリ何とか なるだろう。
ハーレムでも造るつもり?
まあ、好きにしたらいいが。
明らかな敵意が在るもの、戦闘状態の相手には効かないが、それで良いんだね」
「大丈夫です」
よし。OKみたいですね。
これで、異世界で ココロ安けく生活できるかもしれません。
「以上で、いいんだね」
「あっ、お金はどうなりますか?」
「たぶん無一文からの出発だと思うよ」
たぶん?まあ いいです。
「ここまでの丁寧は対応、ありがとうございます。
以上です」
「汝らしいな。
まあ、その汝「らしさ」を大切にな。
きっと、「らしさ」汝自身を助けてくれる。
あとは気楽に がんばっておくれ」
その言葉の後に、僕は 淡い光に包まれました。




