ログイン……えっと?
「参ったな、ここまで遅くなるとは思わなかった」
帰路を全力で駆け抜ける少年は、不幸である。
予約開始時に行列を避けるために12時間待って手に入れたゲームの発売日に
急遽バイトが入り、交代が遅刻したために残業する羽目になり約8時間プレイすることができなかったのだ。
「ただいま~」
両親はそれぞれ出張中で家には誰もいないが形式的に挨拶をし、出かける前に届いた荷物開け、ゲームを起動させる。
キャラネームは奇跡的に一発で通り、いざ、VRゲームの中へ
「以上で、Skill Link Onlineの真のチュートリアルを終える。この8時間で上がったLVは一度リセットさせてもらう。またチュートリアルイベントの類も消去する。β版やこの8時間で培った知識で100層を無事生還して欲しい。」
初老の男の声が聞こえ、周りがあわただしく動き始めた。
「え?」
バイトが終わった時点で、各メディアで大々的に報道はされていた。
ただ運悪く少年の耳には入っていなかったのだ。
そして、新規キャラが作成およびログインすることにロックが掛かったのは河内 一郎の言葉が終わった瞬間である。
「僕、βもやってないし8時間なにもやってないんですけど。っていうかなんなのこの状況?」
キャラクターネーム:マトコル。彼は不幸な少年であった。
間は結構すっ飛ばします。
書きたい部分から書く方式です。
すみません