《スライム救援作戦 - Secret Slime Strategy -》**
酒場に飛び込んできた冒険者たちは、顔面蒼白で息を切らしていた。
「仲間が……ゴブリンの巣にさらわれたんだ!」
今にも飛び出していきそうな彼らを見て、ルイーダはカウンターから自作ポーションを取り出す。
**「ほれ、おまはんら、まず落ち着きゃーよ。これ飲んどきゃーて!」**
ポーションを手渡すと、冒険者たちは慌てて飲み干す。瞬く間に傷が塞がり、力がみなぎってくる。
「うぉっ……すげえ!」
完全回復した彼らは、すぐに武器を手に取ろうとするが――ルイーダは軽く手を挙げて制した。
**「ゴブリンの弱点?それはな、スライムと犬猿の仲ってことや!」**
冒険者たちは怪訝そうな顔をするが、ルイーダはにっこり笑いながら続けた。
**「うちはスライムにコネあるで、今から一緒に行こまい!」**
冒険者たちは息をのむ。
***
ゴブリンの巣へ向かうルイーダ一行。その先で待ち受けるのは、無数のゴブリンと囚われた仲間。
**「さて、ここからは企業秘密やで、よう覚えとりゃーよ!」**
そう言った瞬間、周囲に**大量のスライム**が現れた。
ゴブリンたちは突如現れたスライム軍団に混乱し、戦場は瞬く間に制圧されていく。
**「ゴブリンの巣、きれーに片付けてやるで!スライムどもも喜んどるわ!」**
スライムたちは次々とゴブリンを飲み込み、体内の酸で溶かしていった。
ルイーダはギブ&テイクの力を発動し、スライムたちが得た経験値とスキルを吸収する。
戦闘が終わった頃には、ルイーダのステータスはさらに強化されていた。
***
巣の奥へ進むと、冒険者の骸が**15人分**横たわっていた。
「……無念だったがねぇ」
ルイーダは静かに墓を作る。
すると――**彼らの魂が反応し、ルイーダの脳内に知識と経験値が流れ込んできた。**
「こりゃまた……すごいがや」
生き抜いた彼らの技、戦いの記憶、鍛錬の成果――すべてがルイーダの中へ。
***
今回救った冒険者たちは、まだ初心者パーティーだった。
だが、この時の縁は今でも続いている――
この戦いをきっかけに、彼らはルイーダの酒場と深く関わるようになっていくのだった。