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私らしい魔法

【新たな企画――「りめるの癒しパフォーマンス」】


次の配信に向けて、りめるは慎重に準備を進めていた。今回は、「魔法がなくても癒しを届ける」ことをテーマに、自分の見た目や笑顔などの魅力を自然に活かした内容に挑戦する。


「みんな〜!こんにちは!りめるだよ!」

画面に映るりめるは、シンプルながらも大人っぽさを感じさせるふんわりとしたワンピース姿。背景には、エーデルノアをイメージした花畑の映像を配していた。


「今日は特別な企画として、わたしの癒しのパフォーマンスをお届けするね!疲れているみんなを少しでも元気にできたら嬉しいな。」


彼女は柔らかな声で語りかけながら、ゆっくりと動きを始めた。軽やかに手を広げる仕草や、視聴者に語りかける優しい笑顔。その全てが、自然に彼女のプロポーションを際立たせていた。



【視聴者の反応】


配信が始まると、コメント欄はいつも以上に活発になった。


「すごく癒される……!」

「声が心地よすぎて眠りそう!」

「見てるだけで疲れが吹っ飛ぶよ!」

「りめるちゃん、可愛いだけじゃなくて、本当に癒しの存在だよ!」


りめるはそのコメントに、心から嬉しそうに微笑んだ。

「みんなが少しでもリラックスできたなら嬉しいな。無理しないで、ゆっくり休んでね!」


彼女は配信を進めるうちに、視聴者の反応が「外見」だけでなく、「存在そのもの」に向けられていることに気づき始めた。



【エーデルノアへの報告】


配信を終えたりめるは、エーデルノアの女王に近況を報告するため、スターリーフィールド製の通信端末を使った。


「女王様、最近の配信で、たくさんの人が笑顔になってくれた気がします!」

画面に映る女王エーデルは、柔らかな笑みを浮かべて頷いた。


「よく頑張っていますね、りめる。あなたの力は、エーデルノアにも確実に届いています。」


その言葉に、りめるは少しだけ誇らしげな気持ちになった。


「でも、他の妖精たちみたいにすごい魔法は使えなくて……わたし、本当にこれでいいのかなって、まだちょっと不安で……。」


女王はその言葉を聞いて、少しだけ目を細めた。

「りめる、癒しの形は一つではありません。他の妖精たちは魔法を使いますが、あなたはあなた自身の魅力で人々を癒しています。それこそが、エーデルノアにとっての新しい可能性なのですよ。」


その言葉に、りめるはハッとした表情を浮かべた。

「新しい可能性……。」


「ええ。他の妖精にはないあなたの力が、エーデルノアを変える力になるかもしれませんね。」



【他の妖精たちとの交流】


その数日後、りめるはSNSを通じて、他国の妖精たちと交流する機会を得た。ある妖精が彼女に直接メッセージを送ってきたのだ。


ルミ:「りめるちゃんの配信、見てるよ!とっても可愛くて癒される!」

りめる:「えっ、見てくれてたんですか?ありがとうございます!」


ルミは、暖かな魔法を使って視聴者を魅了することで有名な妖精だった。その華やかさや演出力は、りめるから見ても圧倒的だった。


「わたしの配信なんて、ルミさんみたいにすごい魔法は使えないし、きっと地味ですよね……。」

りめるが控えめに言うと、ルミは驚いた表情で首を振った。


「そんなことないよ!むしろ、りめるちゃんの配信には魔法じゃない魅力がある。それがすごく新鮮で、みんなを引きつけてるんだと思う!」


「魔法じゃない魅力……。」

その言葉が、りめるの胸に深く響いた。



【新たな挑戦への決意】


その夜、りめるは配信のプランを練り直していた。


「わたしの魔法は、笑顔と声、そしてみんなを元気にすること……それをもっと届けるためにはどうしたらいいんだろう?」


彼女は、自分の魅力を活かした新しい配信企画を考え始めた。


「次の配信では、もっと自分らしさを出してみよう!」


りめるの心には、新しい希望とやる気が灯っていた。


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