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りめる、配信デビュー

【初めての配信――星の国の紹介】


「えっと……設定はこれでいいのかな?」

画面を見ながら、りめるは小さく呟いた。指先で何度も確認しながら、ついに「配信スタート」のボタンを押す。


「みんな〜、こんにちは!わたし、りめるだよ!」

カメラに向かって明るく挨拶をするが、画面の隅に表示される視聴者数は「1」のままだった。


(あれ……みんな忙しいのかな?)

少し不安になりながらも、りめるは笑顔を保った。


「今日はわたしが住んでいたエーデルノアのお話をするね!ここは妖精たちが暮らす素敵な国で、星が降り注ぐ花畑がたくさんあるの!」


画面にはりめるがエーデルノアで撮影した写真が次々と映し出される。花冠が輝く「スターリーフィールド」の写真や、星が流れる夜空の映像もあった。


しばらくして、視聴者数が「3」に増えた。


「あ、誰か見てくれてる!ありがとう〜!」

りめるは嬉しそうに手を振り、コメント欄をチェックする。


「素敵な写真ですね!」

「本当に妖精なの?」


コメントが表示されるたびに、りめるの顔が明るくなる。

「うん、本当だよ!エーデルノアにはたくさんの妖精が住んでいて、みんなで楽しく暮らしてるの!」


30分ほど配信を続けたが、視聴者数は最大で「5」にとどまった。コメントも数えるほどしかなく、配信終了後、りめるは少しだけ寂しそうな表情を浮かべた。


「うーん……どうしたらもっとたくさんの人に見てもらえるんだろう?」

しかし、彼女はすぐに気持ちを切り替えた。

「次はもっと工夫してみよう!」



【2回目の配信――もっと自分を映してみる】


翌日、りめるは前回の配信を振り返り、「自分がもっと映ったほうがいいのかな?」と考えた。そこで、カメラを少し引き、全身が映るようにセッティングしてから配信を開始した。


「みんな〜!こんにちは、りめるだよ!」

カメラの前で軽く手を振りながら、彼女は満面の笑みを浮かべた。今日の衣装は、肩が大きく開いたエーデルノアの伝統的なドレスだった。キラキラと輝く生地が、りめるのプロポーションを際立たせていた。


視聴者数は「10」に増え、コメント欄も少しずつ賑わい始めた。


「めっちゃかわいい!」

「その衣装、どこで買えるの?」

「スタイルがすごすぎる……!」


「ありがとう〜!このドレスはエーデルノアの妖精たちがよく着るもので、星の光で作られてるんだよ!」

りめるは嬉しそうにコメントに答え、くるりと回ってみせた。


「どうかな?似合ってるかな?」

その言葉に、コメントがさらに増えた。


「似合いすぎて反則!」

「もっと近くで見たい!」


配信が40分を超えた頃、視聴者数は「50」を突破。

「すごい!みんながたくさん見てくれて嬉しいな!」

りめるは画面越しの視聴者たちに感謝を伝え、配信を終了した。


配信後、スマートフォンの通知が次々と鳴り、フォロワー数が一気に増えたことを知らせていた。

「やった〜!これからもがんばらなくちゃ!」



【3回目の配信――ファンの期待に応える】


3回目の配信では、視聴者のリクエストに応える形で、より大胆な衣装に挑戦してみることにした。りめるが選んだのは、背中が大きく開いたドレスだ。


「みんな〜!今日はこんな衣装を着てみたよ!」

りめるはカメラの前でポーズを取り、ドレスの裾を軽く持ち上げてみせた。


コメント欄は一気に盛り上がった。


「それ、やばいくらい似合ってる!」

「りめるちゃん、天使かな?」

「もっと全身を見せて!」


「わあ、たくさんコメントありがとう!みんなのリクエストに応えられてよかった〜!」

りめるはにこやかに返事をしながら、少しずつファンの期待に応えようと努力を続けた。


配信終了後、フォロワー数がさらに増えたことを確認した彼女は、小さくガッツポーズをした。

「よし、これならもっとたくさんの人に笑顔を届けられるかも!」


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