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無能な私に『世界を救え』なんて無茶振りはやめて下さい!  作者: 華峯 ミラ
序章

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11/18

王とラクアの思惑

「王より、神殿で御休養いただけとの指示を頂きました。ご案内致します。」


フィナがラクアに伝える。


「結構だ。このまま家に帰る。」


「このままでは、伯爵ご夫妻がご心配されるのでは?」


「それはあるが…。私はお前も含め王族を信用していない。」


(では先ほどの話は何故…?)


「リアがお前は信用に足ると判断したからだ。」


「!!心が詠めるのですか?」


「私は神だ。リアの意識が無い時は、人間の思考を詠むなど手に取るより容易い。逆に言えば心の清い者も分かる。お前の心は清らかでは無い。だが、信用におけるかどうかは、心の清らかさに比例しない。そこは人間同士の方が感じ合えるのだろう。リアは何故か最初からお前を感じが良いと思った様だ。だから私もお前を信じる事にした。」


フィナは王とエイハがいない事を確認し、ラクアに再度膝をつく。


「ラクア様、貴方様とリア様に忠誠を誓います。」


「そんな事せずとも分かっている。王に気取られるなよ。」


「はい。」




***


リアは案内された王城内の神殿で寝ている。そこへそっと部屋へ入って来る者がいる。


「人目を忍んで女の寝ている部屋に来るとは、さすがは恥知らずだけはあるな、人間の王よ。」


「恥知らずとは、どう言う意味でしょうか。」


「正妃に側室も2人。妻はもう充分であろう。老体に鞭打つと良い事は無いぞ。」


「私は欲しい物を手に入れるのに、手段は選ばないのですよ。」


「欲しいと言っても、リアはお前の好みと外れていよう。それ以上近づくと良い事は無いぞ。」


「…。」


「リアの純潔を奪うつもりか。手付きにして無理矢理側室にでもするか。」


「無理矢理とは言い掛かりですよ。私を嫌う者など、この国にはおりません。」


「傲慢だな。残念だが自由に動けるのもそろそろ終わる。早く部屋に戻るんだな。」


「…。(確かに体が最初よりも重くなってきている。)今日は引きましょう。しかし、リアは私の手の中に自ら来る事でしょう。」


王が去る。その後ろ姿を怪訝な表情で睨むラクア。


(リアを護る為に、もっと力が必要だ。本契約してしまえば簡単だが…。)

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