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第178話 酷い反則技を聞いた

「なんで何百年も前の人であるナクシャトラが、そこまで我々の事情に詳しいんですかね?」


『煌星騎士団や魔導大隊の者に幻妖化したやつがいて、そこから情報がただ漏れになったからだね。君らの仙力も、襲撃時点以前のものは漏れている。ゆえに今回の修行で得た新たな力は切り札になりえるから、使う時は慎重にやりたまえ』


 なるほど。……あかんだろそれ!


『そんな感じで、帰還した魔術師達があることないこと讒言(ざんげん)しまくって、畿内方面軍首脳の煌星騎士団への心証が悪化したのが、この砦に援軍が来ない理由の一つだな。元の派閥争いだけだったら援軍は出しただろうね、戦略上はそちらが有利だし敵派閥に恩を押し売りできるのだから』


 全部が正しかったらどっかに矛盾でそうな雑多盛りの報告なんて信じるなよ!


『精神干渉による認識改変は嘘看破の魔術にも引っかからない。本人は真実と考えているわけだからね。そして証言者達が「嘘」をついておらず、しかし明確な証拠を出せない場合は、証言が適度にばらついた方が、却って効果が上がる事がある。特に今の帝国軍の場合はね』


 そうなの?


『人は無意識に物事に因果関係を探してしまう、火のない所に煙は立たない、と考えがちな生き物だ。だから『藪の中』にあるばらつく証言に対し、それでも共通する要素……即ち仙力使いに問題がある、という部分が意識にこびりついてしまい、分析にあたって『前提』と見なしてしまう』


「ええ? ……よく分かりません、ばらついていたら信憑性なんてなくなりそうな気がするんですが」


『乱れし情報の共通項を探せ、それが真実の手掛かりである……君たちの士官学校の参謀向け講座の教本で教えられている内容だよ。戦場で情報とは必ずしも正確なものではない。むしろ一つの報告を正確と断じるのは危険だ。ゆえに不足し混乱し時に矛盾する複数の情報から事実をいかに抽出、予測するか、という因子分析が今の君達の学校では重視されている。それを逆用されている』


 うそーん。……うちの教本おかしくない? そんなのに引っかかるなんて、何か見落としてるだろ。それに、参謀向けって何? と思ったらグァオ先輩がそこを聞いた。


「すいません、参謀向け講座とは? そんなものうちの学校にありましたか?」


『帝国において参謀は各方面軍将帥の幕僚にいる補佐官の通称で、典型的出世コースの一つなのは知っているね? 調べれば分かるがこの補佐官にはほぼ県侯爵(他国の子爵から伯爵相当)以上の高位貴族出身者しかいない。君達の学校で履修者が貴族の息子しかいない講座があっただろう。具体的には『統率戦史』や『夷狄(いてき)論』などだ。そうした講座は、非貴族出身者は何らかの理由で履修できないようになっていて、講義の内容も表向きに公表されているものとは異なる。そしてそこの単位取得者は卒業後の出世がほぼ約束されている』


「「……」」


 知らんわそんなん……。……ああ、知らん事自体がつまり「身分、階級が違う」ということか。そういう家の出身だけが知っている既得権だ。


 というかなんで在学生の知らん闇を余所の国の方がご存知なの? あと参謀が貴族出身者ばっかだから頭固い奴しかいねえんじゃねえの?(偏見)


『特に魔術衰退直後は情報の混乱が酷かったから、分析についてそういう教訓になったのは仕方がない。それに、これが捕虜の尋問ならともかく、相手は曲がりなりにも味方の主力だ、全てを疑えというのも酷だ。元々、兵部省が君達より魔術師達のほうを重要視しているという下地もある』


 魔術師たちのほうが俺達より戦力的価値があると見なされているってか。やっぱり、過去の積み重ねが足らんからなあ。分かりやすい実績が必要か……。


『信じるまではいかなくとも疑念が芽生えれば、人は身動きできない。だが今回はまだマシなほうだよ? 方面軍首脳陣が単なる馬鹿なら今頃君らは朝敵だが、そうなっていない。叛乱認定もない。慎重な部類と言っていい』


 そんな、下には下があるみたいに擁護されても。


『加えてナクシャトラ君の狡猾なところは、あくまで「帝国のために」という思想を根底にしたところだ。その思いが前面に出た報告は、多少矛盾と齟齬(そご)があろうと無碍(むげ)にできない。これらを有り得ないと一蹴して、最大戦力である魔術師がへそを曲げたら帝都防衛にあたり犠牲が増えると畿内方面軍首脳陣は考えた』


 あー……。向こうからしたら、仙力使いは近くにいなくて弁明も聞けないから判断できないが、魔術師の機嫌を損ねるのは困るってことか。かといって皇帝直下の騎士団を叛乱認定するには明確な証拠がない、だから折衷案で放置になったと。


『帝国は大規模な征服で成立したまだ若い国だ。征服前の古い国々の名残は100年余程度では消えん。慣習や地域単位の対立は見かけより根深く、二大派閥や各方面軍の争いは単なる利害対立ではなく、根底に古くからの地縁血縁のしがらみを内包している。だからこそ、そのしがらみを超えた、単純な、『我が国のために!』 という論理は貴重であり否定しがたい。こと、この国難にあたってはね』


 そうかー……確かに帝国は「巨大さざれ石」と言われるように地域差が激しく、同床異夢な話に事欠かない。だからこそ国側の組織は「建前」を大事にするわけだ。


 国の法より目先の事、目先の事よりも古くからの慣習、慣習よりも地縁、血縁などの『身内優先』……そういう傾向はそこかしこにある。


 普段の魔術師団なら、国のためより魔術師仲間のため、という動機で動きがちだ。そこを珍しく、国のためを思って言うのです! となっている以上、それを全部否定するのはまずい。多少怪しくても、おだててでもそれを生かして働かさきゃ、という事になるのか。


 ……ほんとに、敵側にうちの事情だだ漏れなんだなあ。魔物よりも人間の知恵が怖いわ。


『だから、『お前達の言い分はわかった、それが正しいなら、ここでは逃げずに戦え。そうすれば信じてやる』となったんだ。かくして魔術師達は前線から逃げられず、どんどん損耗していっている。ナクシャトラ君の意図通りに』


 駄目じゃん。完璧に敵の術中にはまってる。


『さらに事態が悪化したのは、この精神干渉が連鎖呪詛式だったので証言者が多かったからだ』


「連鎖呪詛式?」


『暗示を与えたやつに暗示の魔術をかけさせる事で、自分の手を離れても犠牲者が増える仕組み、伝染性の呪詛だ。だから今回の術の対象は魔術師なんだ。そして犠牲者兼加害者は今この瞬間も紫微垣魔術師団内で増殖中だね。呪詛に気がついた奴は記憶ないし存在を消される対抗手段も盛り込まれた、なかなかの代物だ』


「「…………」」


 ちょっと念入りすぎませんかね。


 そこでレダとハーマンが呟いた。


「いやちょっと待ってください、確か連鎖呪詛って副作用ヤバいですよね?」

「えーと、一定数解呪されたら呪いが雪だるま式に元の本人に裏返って、寿命が一瞬で削られて、でも即死はしなくて、半日ほど地獄の激痛に発狂しながらゆっくり死んでいくって奴じゃなかったっすか?」


『その通りだ。だが呪詛が跳ね返ったところで今の彼は幻妖だ、寿命はない。魂も偽物だ。だから本来ならあるはずの、魂が灼かれる、早く殺してくれと嘆願するほどの苦痛も感じず、何の痛痒もない……いや気分はちょっと悪くなるかな。その程度だ』


「酷い反則技を聞いた」

「そんな抜け道に気づくとは……やはり天才か」


『そしてまさに君らが抱いた常識的感想ゆえに、魔術師団幹部は連鎖呪詛が自組織に蔓延しているとは思ってもいない。普通ならそれができるだけの高位魔導師が、そんなハイリスクな術を、たかが精神誘導のために使うことはないからね。彼らはまだ幻妖らしい攻撃というものが分かっていないな』


「幻妖らしい攻撃とは」


『幻妖は本来寿命消費になる呪詛応用の大技や、自壊、自爆、味方殺しに繋がる技を普通に使ってくる。あと魔術師が幻妖なら、自分や仲間が幻妖だという自覚を精神干渉で消去し、かつての『自陣』に違和感なく帰還、そこで元味方をうまく巻き込むタイミングで自爆させる、というのもよくある手だね』


「よくあるってなんなの」

「味方でも爆弾扱いか」

「悲惨すぎる」

「むしろ卑劣」


『霊覚を磨いて凝核を認識できるようになった仙力使いなら、この手には引っかからない。その意味でも君たちは幻妖からすれば優先的排除対象だ』


「そうした精神干渉に、何とか耐えたり解除する手段は?」


 よくあること、だというなら対策もあるだろう。


『ナクシャトラ本人やその『魔導具』から直接食らったのなら耐えるのはきついね。だが連鎖のほうは、甲級魔導師なら自前の魔力だけで抵抗できるべきなんだよ。魔力が足りない乙級以下でも、対精神干渉の魔導具があれば抵抗できる。帝国の魔術師団員なら、一定以上の防御魔導具は標準装備だ』


「既に対策はやっていたと? でも抵抗できていないんですよね?」


『できていないのはまさに、帝国の魔導師たちが君達仙力使いに対する歪んだ偏見塗れだからに他ならない。それによる抵抗力のマイナス補正が洒落になっていない。ちょっとここまで酷いとは私も意外だった、というかナクシャトラ本人が、思ったより効いた、いや効き過ぎだ笑える、などと呟いている始末だ』


 防御魔導具の意味がないじゃん!


「なんで元々あいつらにそんなに嫌われてるんですかね」


『仙力への忌避感は元を辿れば数千年前の魔人との抗争に遡るから、大陸全土にある程度存在する。特に東方では大陸西方より忌避感が強いが、そのぶんは崑崙の双仙のせいだろうね』


「というと?」


『彼らは東方地域で長年世論工作をやっている。仙力を持って産まれた者が、社会に絶望して崑崙に身を寄せるようになるように、偏見を助長する噂の流布や事件をわざと起こしているんだな。特に魔術師の家系は優先工作対象だ。魔術の素質は血筋による所が大きく、家として継続しやすく、社会的信用も高く、世論への長期的影響が大きいからね』


「「…………」」


「自作自演だったかよ」

「That's a terrible hoax」(=ひどいマッチポンプだわ)

「ああ、それで、僕が仙力持ちだと分かったときに皆の態度が……」

「あの雷野郎改めてぶん殴りたくなってきた」


『とはいえ偏見の大元は、遥か大昔からあるものだからねえ、根深いよ。さっき言った通り、崑崙が関わっていない大陸の西方にも少しはあるのだから』


 ほんともう世の中、知りたくもない闇に溢れてやがる。……面倒なのは、この情報自体が、クンルンに対するこいつの悪意混じりかもしれんということだ。判断つかねえ。


「……とりあえず話を戻しましょう。我々で敵の精神干渉を何とかする手段は?」


『精神干渉の可能性を上層部に訴え、早急に解析、解除してもらうべきだね。掛かっている人数全体の一割以上を解呪したら、呪詛が連鎖解呪されて全員の精神干渉が解ける』


「一割といいますが、今何人くらいやられているんです? 何百人といますよね?」


『前線に動員された魔術師が延べ3000人、うち死者・重傷者を除く戦闘可能な人数が2300、汚染は……うーん、今日の時点で負傷者含めて800人くらいかな? まあつまり今なら80人も解呪できればいい。でもね』


 絶賛増殖中なんですね、分かりたくありません。


 あと、虎の子の魔術師がもう動員の二割以上戦闘でやられてるのかよ。ヤバいだろそれ。確か士官学校で、総数の三割やられたら実質全滅と見なし、撤退して部隊再編処理をとると習ったぞ。


 ……対呪詛戦だと3000中の800で、つまり既に三割超えてるな。在る意味全滅だわ。うへー。


 解呪だって、相応に優秀な魔導師が必要になるはず。全滅寸前なら、下がらせる余裕もないんでは?


『どうしても無理ならそこのレダ君の姉君を引きずり出したまえ、静謐の魔眼なら呪詛混じりだろうと干渉を一時的に無効化できる。そして一割以上を視界に捉えたら連鎖で全員の術が一時的に無効化だ。その間に彼女の視界外で解析すればよい』


 無差別に魔術止めるらしいからな、そういうところ便利だな静謐の魔眼。


 ……あ、もしかして『万里長城』で壁作ってるなら、魔眼で壁をみたら崩れかねないのか? 


『作成途中なら崩れるね。完成して固定化した後なら大丈夫だが』


 便利を通り越して迂闊に使えない最終的手段だったわ……。


「しかし姉上を陛下が一時的でも側から離すことがありえるでしょうか? 余程の事がないと無理では」


 士官学校でルーティエ妃が俺たちを検査した時も、なんとあの陛下、隣の部屋にいたらしいしな。側妃として、護衛として、相談相手として、あの妃がいるところ陛下あり、あるいはその逆か。陛下が前線に来るっつーたらそれも最終手段だよなあ。


『皇帝殿は魔術師達がどこかおかしいことには気がついている。正確には、気付いたのは皇帝殿でなく神器イルダーナハだが』


 おー……さすが神器。

 ……でもあの神器聖霊、「聞かれなかったから言いませんでした」的な、融通効かん奴じゃなかったっけ? 大丈夫か?


『イルダーナハも、まだ連鎖呪詛とまでは読み取れていないようだね。前線でなく帝城にいるままではどうしても観測精度が落ちる。だが、何らかのヒントを伝えられれば気がつくだろう。そうすれば一時的に彼女を派遣することはありえる』


 皇帝に繋がる誰かと接触してヒントを伝えらればいいわけか。そこが難しそうだけど。煌星騎士団の上役の誰かか、あるいはあの諜報組織の人らか、会えないもんかな。


『あとは、個人としては、ニンフィア君なら術式破壊の技を妹に習っただろう? それで呪詛を壊せる。もしくはそこのロイ君が、鏡像魔素を全開にしつつ霊撃も込めてぶん殴るのでもいい。完全には消せない場合もあるが、少なくとも容易に押さえ込める程度に劣化するはずだ』


 おお、やはり何事も暴力で解決するのが一番なのでは? 片っ端から殴って……。


『ただ素直に仙力を受けてくれる者は居ないだろうし、特に後者の場合、相手は高確率で衝撃に一時錯乱したり失禁気絶したりで大変になる。相手も君も、すわ乱心かと見なされて捕まって投獄コースだろうから注意したまえ』


 ふっ……誰だよ、片っ端から殴るなんて発想したやつは。全く文明人じゃない奴もいたもんだな。


『また、これらの個人解呪は解析したわけではないから、連鎖には影響しないし、根治にもならない。全員の術を完全に解きたいなら解析による解呪しかない』


 どこかで上に潔白を訴え解析してもらうしかない、か。だがそのためには功績がないと信じてもらえそうにない、面倒な!


「もしかして、ですが」


 レダが呟く。


「その、術者に副作用のない呪詛って、結構多用されています? 例えば、聖教とか」


『聖教やオストラントでたまに使われるね。ただ、彼らは呪詛という言い方はしない。『聖伝』とか『神枷』、あるいは『魔戒』などと呼ぶのさ』


「ああ、聖伝が。よく分かりました。ありがとうございます」

「レダ?」

「聖教の神聖術には特殊な情報伝達術とか、契約違反への罰とかがあるんだけど、これらには魔術的に常識外の効果があって……彼らは神の奇跡や神罰だと言ってるけど……つまりそれは、寿命のない神器聖霊が、その特性を生かして凶悪な呪詛を盛り沢山で載せているから、ということだったんだな、と」


『この辺は、神王たちが神罰を与えやすくするために意図的に設けられた仕様だからね。神の名の下に使うのは、むしろ本来のやり方といえる。まあ人も幻妖も、使えるものは使うものだ。ロイ君が仲間に殴られてパワーアップするのと同じように』


 違う。俺のは意図しない仕様外挙動だと思うんで何とかしてください。


『だから君たちも、使えるものは使うべきだ。この呪詛汚染は短期的には帝国を危険に晒すものだが、それさえも使いようで変わる。禍福はあざなえる縄であり、雨降って地固まることもあるものだ』


 ?? どういうこと?


 尋ねようとしたところで、レダが答えた。


「魔術師団は敵の術中に嵌められた。その『失態』を喧伝(けんでん)し、兵部省と魔導院を抑え、反対に僕達仙力使いの政治的立場を強化しろ、ということですね?」


『解の一つだね。君たち自身がそういう裏方の闘争に向かないならば、向いている者を動かせ。だが、煌星騎士団長のオースティン万卒長(=フーシェンのこと)はその手の事は苦手だから期待できまい。……例えば君の実家は法統派に伝手があるだろう、本件なら刑部と理導院あたりがおすすめだ。まずは刑部光禄大夫(=警察官僚のトップ)のナガト県公爵(=他国の伯爵相当)からだろうね。蔵部は皇帝殿に任せるといい。今の蔵部尚書殿は下から突き上げるとへそを曲げ易い』


「分かりました」


 政治的闘争かあ……めんどくせえ……。

 あと普通に、レダの実家のコネやうちの国の閣僚の性格まで掴まれてるの、もう笑うに笑えんわ。


『これ以上は後だ。投下ポイントについた、皇帝殿に頼まれた資材を砦におろして戦場に急ごう』


 

 全く文明人じゃない奴もいたもんだな(←お前や)



 薮の中 …… 芥川龍之介の短編。同じ事件についてのはずなのに、誰も意図的な嘘はついてなさそうなのに、証言者らの言うことが全部違う、という状況を描いたお話。

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