第177話 陰謀の愉悦
天浮舟は西宿砦の上空に至り、高度を下げた。
雲を突き抜けて下へ、やがて西宿砦の周りが見えてくる。
「うわー……」
砦は少なくとも数百の大型幻妖に包囲されていた。
全体的には動きの遅い地竜や大蛇、巨鬼系の魔物が多いようだ。速さのある連中は帝都のほうに向かったのだろう。
そうして戦闘が……あるにはあったが、どうも予想していたのとは違っていた。
Gruuuuu……GOaaaaaa……
ドーンッ……!
十数体の竜や巨鬼の幻妖が砦に向かって攻撃をしかけている。それを城壁の上から守備の兵が弩や直射砲で撃ったり石を落としたりで妨害しているっぽい。
後は……うーん? 幻妖の総数の割に、攻撃に参加しているのが少ない気がする。
……なんか、攻撃している連中も、連携のかけらもなく、散発的に城壁や城門に向かって適当に攻撃しているだけだ。やる気が感じられない。
この包囲網には指揮個体とやらがいないのだろうか? 適当に生命の気配を追って集まっているだけか?
『逆だね。上位幻妖がいるからこうなっている。指揮されていなければ下位の幻妖は手当たり次第に近場の生者に向かっていくだけだ、この場合なら全員が砦にとりつく。その結果、味方の攻撃に巻き込まれたり踏み潰されたりしても気にしない』
「じゃあ、なんでこんなやる気のない攻撃に?」
『下っている優先命令が殲滅でなく足止めだからだね。仙力使いが帝都側にろくにいない事がもうバレているから、ここで足止めしておけば帝都側で優位に立てるし、帝都が崩壊すればこの砦も早晩落ちる。幻妖指揮官としては、無理に殲滅しようとすると却って脱出に必死になって被害が増えたり、帝都防衛に合流される可能性を考えたんだな』
……なんか発想が人間的だな、というか人間の事が分かっている奴の発想というか。
「今回の帝都方面への幻妖勢の総指揮官は、どういう幻妖なんですか?」
『フォンと呼ばれている王器持ちの人間の幻聖だよ、フィッダという娘もいる』
「『紅刃』と『白皙小姐』ですか」
「うわぁ……」
「マジか」
東方の昔話を知らないニンフィアを除く皆からガヤガヤと呻きが漏れる。
……魔女討伐の英傑、七勇者の一人、『紅刃』フォン・スーマー。
伝説が正しいなら生前、勇者と呼ばれるようになる前は、小国の高位貴族、それも元王子だったらしい。そして彼を心配して追いかけてきた許嫁(という設定が一般的だが、事実は不明)の娘が『白皙小姐』フィッダだ。
七勇者の中で元の身分が最も高いこと、二十代半ばという年齢やフィッダの存在、容姿の良さ、真紅の魔剣を振るう戦闘の見栄えの良さから、物語として一番人気がある英傑である。リーダーであったはずのジーシゥを差し置いて主人公的な扱いになる事も多い。
地位を投げ捨てて弱きを助け強きを挫いた貴種の剣士。東方の民にとって、分かりやすい昔話の英雄の代表例だ。
「この砦包囲網のどこかに『紅刃』が?」
『いや。彼らは今前線のほうにいる。ここの現場指揮官は、砦の南西の丘の辺りにいる真竜だね』
見るとそこに、他の竜よりも一際大きい、亀のように平べったい黄土色の巨竜がいた。翼が非常に小さい地竜型と言われる殆ど飛ばないタイプの竜で、見るからに動きは鈍そうだ。
「……もしかしてEarth shakerですカ?」
今度はニンフィアだけが呟いた。
「あーすしぇいかー?」
『そう、潰地竜、かつての人類が通称アースシェイカーと呼んだ古竜種だ。固有仙力として【汎震】、直下に地震を引き起こしつつ特殊な振動波を放出して周辺の無生物を共振破砕する力を持つ。これを応用して効果範囲内の物質を粉々にする『壊塵の吐息』が厄介だね』
あの透明化の古竜と違って、物理型の能力か。
『効果範囲の広さもさることながら、あの図体に似合わず能力行使の反応が速い。建物や装甲車などの重量物だけでなく、矢や音速の飛翔体すら即座に粉砕できる攻防一体の能力だ。あれがその気になれば、あの砦は10セグ(秒)かからず全壊するだろう』
ええ……相当に強化して再建したはずなのにそんな短時間で崩壊するのかよ! 対魔術防御は万全だって魔術師どもは自慢して……これ魔術より仙力主体か。仙力でその規模か……古竜はどいつもこいつもヤバいな。
『人間同士の戦なら、要塞を落とすには桁違いの火力が必要なものだし、落ちる場合も実は正攻法よりも、飢餓や絶望による士気崩壊や、破壊工作のゆえである事が多いものなんだが、真竜以上の連中は人間から見ると理不尽の権化な奇跡を起こせるからね』
「じゃあ、なんでその力を使っていないんです?」
『この力は生物には効かない。そこのグァオ君も爆発させられるのは無生物だけだろう? そういう仙力は結構多いんだ。だからこそ、かつて人類は生物兵器を真竜たちへの対抗手段として開発しようとした。あの『業魔』もその流れで生まれた存在だ』
ニンフィアが唇を噛み締めていた。
…………自分は爆弾発言の時に色々言っていた。業魔の誕生に父親が関わっていて、その理由が自分のためだったかもしれない、云々。
父親が幻妖になったのも業魔に関わっていたせいかもしれない。そして、可能性として、自分も死んだら……。
怖いはずだ。でもそこから逃げるわけにもいかない、と前を向く彼女は、とても格好良いと思う。
『……こういうの、人類は屋烏の愛と呼ぶのでしたっけ?』
ヴァリスが何か言っているが無視。
『生物に効かないわけで、砦が潰れても仙力持ちが逃げ出したら足止めという目的が果たせなくなる。だから使う時は、多少逃がしてもよいとなった時、つまり帝都陥落後か、幻妖軍敗北後だろう』
仙力持ちを倒すよりも逃がさないのが最優先、と指示されたゆえの包囲に、籠城側にそれを突破するだけの余力がない、という状況が今の戦線膠着を作り出しているらしい。
毛絨熊の情報によると、砦に籠もっているのは煌星騎士団員が約400。非戦闘員の軍属(炊事や掃除やらの担当)が約200。うち仙力使いである仙霊機兵はフーシェン様やマゼーパ様らを含めて30ほど。大人だけでなく、シンイーら仙霊乙課の学徒もいるそうだ。
なお一時は魔導大隊の生き残りも350ほどいたが、彼らはまだ包囲されていなかった頃にさっさと離脱し帝都に帰ってしまい、その後帝都の防衛線に組み込まれたらしい。
「しかし、その人数なら、兵糧や弾薬にはまだ余裕あるはずでは」
西宿砦は3000人が1月の間耐えられるだけの資材を置いている、という建て前だったはず。
帝国軍恒例の中抜きがあったとしても、半分はあるだろう。あるんじゃないかな。あってほしい。
仮に半分だとしよう、それで1500人の1ヶ月ぶんだ。人数が約600というなら、2ヶ月半ぶんくらいはないとおかしい。まだ籠城開始から一週間程度らしいので、それで資材が心許ない、というのはさすがに解せない。
『魔導大隊の生き残りが引き揚げ時に兵糧や資材を持っていったからだね』
「あいつら正気ですか」
確かに魔術師なら『圧縮』や『軽量化』の術を使うことで、通常の部隊とは桁違いに多い荷物を持ち運べる。
だが、いくらなんでも幻妖が追撃してきそうな状況で、最大の前線拠点である砦から資材を持ち出すなんて……嫌がらせにしても酷い。そもそも足止めに加わらなかった事自体がおかしい、魔導大隊はある程度の独自裁量はあれども、組織上マゼーパ様やフーシェン様の指揮下のはず。あの人らは撤退しろなんて命令は出さないだろう。
『当然正気ではないよ、幻妖の精神干渉を受けている』
「……は?」
『なかなかによく練られた暗示術だ。彼らは元々持っている仙力使いへの反感を利用されて偽情報を埋め込まれ、仙力使いを陥れることが帝国にとって正しいと認識させられている。ちなみにその状態で帝都防衛に参加したままだ』
「駄目すぎる」
「誰の仕業ですか?」
『術師はナクシャトラという幻聖だね』
「『金重瞳』ナクシャトラ……」
七勇者の一人、双金の賢者ナクシャトラ。色々と謎の多い魔術師だが、物語では義眼の魔導具を用いた遠距離偵察や幻惑のような小技から、強力な範囲魔術の力押しまででき、さらに体術にも優れた万能型の魔術師だったとして語られる。
確かに物語の初期からして敵の走狗を洗脳して情報を吐き出させる、みたいな描写がある魔術師だったっけ……。
「しかしいつの間にそんなことに?」
『『神樹』は君らと大人達を幻魔王から救い出したあと、大人達のほうをホウミンの拠点に送り、そこから帝国に帰国させた。彼らは街道を急ぐ途中で冥穴の北にある街、ラオシュンで宿をとったようだが、滞在中に幻妖の一団の襲撃を受け撃退している。どうやら、その際に魔術師の何人かが幻妖の術を受けたようだ』
「襲撃は陽動で、狙いは魔術師に暗示を打ち込むことだった、と?」
「そっかー、魔物じゃなく人間の幻妖だとそういう搦め手もやれますよねえ……」
「抵抗はできなかったんですか」
『精神干渉系魔術は、魔力指数に約3倍以上の差があると抵抗困難だ。幻聖と化したナクシャトラ君の魔力指数はおよそ950マグナ。一方、魔導大隊生き残りは、最大魔力指数の者で250ほどしかなかった』
「950、ですか。凄い……今の帝国最高位のジュゲア長官で800程度でしたか」
魔導院長官レンユー・ジュゲア郡侯爵、魔術の名門ジュゲア一族の現当主。魔力指数200以上で甲級魔導師とされる中で800は立派だし、仮面魔導師の疑いすらあった魔導大隊長の弟(故人)よりはずっと上だが……。
その父の現宮廷魔術師長ズーユー・ジュゲア大導師は全盛期1500マグナを超え、単身で儀式魔術を楽々と操ったという。ただこれは魔術衰退前の値だから、今の基準ならもっと低かろう。
『彼の公称魔力指数は800だが、それは道具で底上げされたものだ。実態はもう少し低いよ。現在の帝国最高は別にいる。素の状態でだいたい900くらいだね』
ええ? 素でそれなら、いい魔導具を複数用意したら四桁いくじゃん。単独で儀式魔術に手が届き、実質一騎当千ということだ。そんな天才が今の帝国にいるのか?
「誰ですか?」
『本人は隠しているようだから私も言わないが、在野の士ではなく帝国に仕えているよ』
誰だろうな? ……たぶん宮廷魔術師じゃないな。
『昔なら魔力指数四桁の使い手もさほど珍しくなかったが、魔術衰退後、軒並み減ったからね。今950なら、うちの護法騎士みたいな人外を除けば、人間としては大陸で五指に入るんじゃないかな』
……参考までに人外な護法騎士の皆さんはどれほどで? ……いややっぱりいいです、機密ですよね。
と思ったらヴァリスが言うには。
『この世界の魔力指数で表すなら、例えばあのグリューネという騎士は、私の計測した範囲では3000程度はありました。そしておそらく、本来はもっと上です』
……えー、魔力指数を魔術戦力の比として換算評価する場合、確か数字の比の二乗が目安。仮に平均的甲級魔導師を250とすると、3000÷250……12か。 その二乗として、えーと……だいたいで、仮に甲級魔導師150人ぶん程度とする。……その状態で、本人に加え能力が同じ分身8人作ってたよな。なら最大火力は普通に1000人ぶんを超えてると見なせる。
一方、三垣魔術師団の甲級魔導師って、公称では5000人ほどだけど、実はその大半は魔術衰退のせいで乙級か丙級に落ちている仮面魔導師であり、ほんとは500人くらいっていう噂だ。近年の魔導師試験に合格する比率と人口からするとそうなるらしい。
おお、一人でうちの国の魔術師団以上だった、しかも本調子じゃない状態で。あばばばばばばば。
また、魔力指数に10倍の差、つまり戦力評価で100倍ぶんの差があると、魔術は意識して防御しなくても全く効かないらしい。さらに強いほうの魔術は弱いほうの防御魔術を完全貫通するし、目の前にいれば魔術の発動自体を封印できる。
つまり魔力指数300以下の魔術師はグリューネと闘う場合、戦力外になる。そうなると500人からさらに減る、300以上といえば宮廷魔術師級だ。その帝国宮廷魔術師は、現在30人……。あかん、分身してなくても負けてるやん。
この馬鹿げた魔力に加えて圧倒的な仙力、仙術、仙魔複合術まであるわけで。
……やっぱ化物だった。聞かなかったことにしよ。
『…………』
……なんだヴァリス。え? そのグリューネでさえあの邪神には勝てず逃げるしかなかったって?
……いいか、おい、人間には分かってはいるが分かるわけにはいかんことがあるんだよ! 怖くなってくるだろうが、今はまだ指摘すんな!
あと逆に考えたら、グリューネが目の前で魔術を起動できたってことは、あの邪神の魔力指数は多くても30000はないだろう。……慰めになんねえな。
だが大丈夫だ、俺の拳はまだあの怪物たちに届かんが、そのうち殴れるようになる!
……たぶん。
内心の葛藤をよそに毛絨熊の説明は続く。
『魔力指数四桁近い奴が呪詛混じりの精神干渉を使えば、そこらの魔導師では太刀打ちできないよ。まして元々歪んだ心ではね』
「元々歪んだ心というと?」
『彼らは、悪いことは全部、自分たちでなく誰かのせいだと思いたかったんだよ。幻魔王に負け多数の死傷者が出たのも、自分たちのせいではないと。その責任押し付けの対象こそが、仙力使いだった』
「……ああ、なるほど」
『思考誘導型精神干渉のコツは、相手の内心の願望を生かすことだ。そうすることで掛かりやすく、発覚しにくくなる。相手が無意識に信じたいことを少しだけ歪ませて信じさせるんだ。信心深かったり、誰かを元々嫌っていたり、被害者意識や選民思想持ち、あるいは思い込みの激しいやつはいいカモだ』
嫌なコツだな!
「精神干渉を受けているといっても、前線から命令もなく逃亡し、資材を奪うなんて、仲間、ひいては帝国に対しての明確な裏切りでしょうに、それすらも分からなくなるのですか」
憤るグァオ先輩だが……。その逃亡したやつらが帝都防衛に組み込まれてるってことは、裏切りと見なされてないって事なんだよな、なんで?
『その点について彼らはそれなりの言い訳を見いだした。正確にはそのような言い訳を植え付けられた。自分達は間違っていない、これは仕方のないことだ、という畿内方面軍への弁明をね。彼らが戦力に組み込まれて戦っているのは、その弁明通りなら前線に立って戦え、と首脳陣が言ったからだよ。彼らも試されている』
……どういうことだ?
『己を邪悪と自認し、想うまま、望むままに邪悪を為せる者は稀少だ。多くの人はそこまで強くない。だから己が悪でない言い訳を必要とする。そこを用意してちょいと一押ししてやれば、やる本人は自分は間違っていない、仕方ない、こうなったのは自分でない誰かのせいだ、と自ら信じ込んで動いてくれる』
そんな一押しが普通にある世界は遠慮させてください。王侯貴族の間だと珍しくないのかもしれんけどさあ。
『あるいは、これは悪だが神や上位者の命令だから赦される。あいつらが利益を得るのは不当だ。自分達は不当な扱いを受けている。相手は自分以上の悪なので正当防衛だ。このままでは自分達がやられる……こうした正義感と嫉妬、不満や猜疑心に恐怖をうまく混ぜ合わせて争わせ、 自分は安全圏でゆったりとそれを観賞するのが陰謀の醍醐味だね』
毛絨熊の顔なのに愉悦の笑いなのが分かる……魔の島の王様だっただけあって邪悪だわ。俺らにも幻妖と戦わせるために何かやってるんだろうか? 分からんが。
『魔導大隊の者は元から仙力持ちに反感があったから容易くひっかかった。やりようによっては魔術や仙術すら不要だが、使えばより確実だ』
確かにあいつらは前からこっちを排除したがっていたけどさぁ。
『今回ナクシャトラ君は、いくつかバリエーションある暗示を仕掛けた。目的は帝国内部で同士討ちさせ、幻妖の天敵である仙力使いを人間の手で無力化することと、魔術師達を戦闘地域に留め置くためだ』
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「仙力使いは魔術師に反感を持ち陥れようとしていた」
「仙力使いに敵前逃亡したものがいた」
「仙力使いに裏切者がいて陣地に敵を誘導した」
「仙力使いに禍津国の送り込んできた間諜がいる」
「仙人使いに敵に精神干渉を受け操られた者がいた」
「敵は仙力使いを狙っていた、自分たちは巻き込まれただけだ」
「仙力使いが愚かにも分散していたために敵の奇襲を許した」
「仙力使いは導師が敵に殺されるのを止めず見殺しにした」
「仙力使いは敵にとって美味しい餌だ」
「仙力使いを生け贄にすれば敵は満足して消える可能性がある」
「仙力使いは仙力を持たない者は幻妖戦には役に立たないと信じ込み、傲慢になっている」
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……ところどころ、鏡を見せたくなるのが混じってんな。それ自分たちの事だろ、それお前らが指示したことだろ、と。それに……。
「なんで何百年も前の人であるナクシャトラが、そこまで我々の事情に詳しいんですかね?」
魔術師の戦力評価
作中世界の作中時間軸時点での一般論としては、以下のようになっています。あくまで戦闘での戦力としてはこのように認識されている、というもので、実態とは少し違います。
一般的丙級魔術師(魔力指数75) ≒ 兵士5人
一般的乙級魔導師(魔力指数130) ≒ 兵士15人
一般的甲級魔導師(魔力指数250) ≒ 兵士60人
一般的(?)宮廷魔術師(魔力指数350) ≒ 兵士100人
一流の魔導師(魔力指数750) ≒ 兵士500人
魔力指数1000 ≒ 一騎当千の英雄、その時代に数名いるかどうか
魔力指数1500 ≒ 歴史に残る天才、2000の兵を単身で蹴散らし、存在の有無で戦略からして変わる
魔力指数3000ならおよそ一万人弱相当。魔術だけならだいたいそんなものですが、グリューネはそれに仙力やら奥の手やら色々ありますので、そこからさらに桁が違います。『神蝕森』などは数十万の兵以上の効果と言えます。
ジュゲア弟が率いていた魔導大隊500人は、平均すると魔力指数110程度でした。そのため実数のだいたい10倍、5000人の兵に相当する戦力であり、煌星騎士団の通常団員3000人より戦力としては上である、と見なされていました。そのぶん発言力も強かったわけです。
なお実際には兵数に換算するのは余り意味がありません。常人では何万人いようと真竜には歯が立たない模様。儀式魔術でも人間が使える範疇では殆ど効きません。
例外は護法騎士やリディアのような特殊事情持ちか、あるいは今帝国軍がやろうとしてる『隕石招来』くらいのものですが、後者は起動から発動まで最低半日かかる技なので、普通ならその間に逃げられてしまいます。
破幻槍? あれも当たらなければどうということはありません。真竜の中にあれを正面からまともに食らうような雑魚はいません。かつ当たったとしても、余程当たりどころが悪くない限り、素の防御力で弾いてしまいます。
幻妖真竜の場合は多少霊的防御力は落ちていますが、それでも真竜側が防御ロールにファンブルするくらいの不運を引かない限り有効打になるとは言えません。
あと真竜は種族として最低でも魔力指数1500以上、2000超も珍しくない連中であるため、防御魔術とかも相応に強いです。
よって、仙力持ち以外が真竜と戦うには、王器級以上の魔導具の真の主であることが前提条件です。さもないと同じ土俵にも立てません。




