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作者: 師走

人は

絶えず

予測の

できない

出来事に

否応無しに

巻き込まれつづけ

しかし

それに

気づかないように

できているらしい

いくら新しい

パーツでも

それらを

全て

組み合わせると

日常、という

作品に

仕上がって

しまうのだ

危険なこと

ではあるが

そうでもしなければ

生きていけない

ような気もする

ここまで

理解し

自分で

考察を始める人は

不幸である

天地開闢から

恐らく

解けるはずのない問い

一言で片付けるなら

本能

あるいは

元来の構造

その二つは

どんなに

理屈で

押し通そうとしても

ビクともしない

私は

疲れてしまった


そんな中

とうとう

天変地異なる人間が

名刺を取り出して

挨拶をして来た

どういうことなのか

聞いてみると

弊社では

様々な

怪異現象を

巻き起こす仕事を

担っております

お試しなさいますか

と言う

私は

いや

いらない

答えて

そいつを

締め出した

ところが

奴は

それは不本意だ

と呟いて

するといきなり

地面が割れた

人々は

そこへ

吸い込まれるように

消えていく

私は

後ろに

逃げたが

もう

その時には

真下まで

その

裂け目が

広がっていて

手足を

バタつかせたのが

最後

ふっと

自重に

引っ張られるように

落ちて行った

黒い

黒い世界は

あっという間に

私を飲み込み

そして

またゆっくり

閉まっていく

目の前で

色々な

私と同じく

白昼に

道路を

歩いていた

彼らが

血しぶきを

上げて

潰れ去っていく

私は

手で

頭を

守って

両足を丸めて

アルマジロ

ダンゴムシのように

なって

静かにしていると

ちょうど

そこの

私が

挟まれる

という所に

ぽっかりと

人一人分が入れる

穴が

通じていて

私は

そこへ吸い込まれるように

ハマって行った


そこは

洞窟である

真っ暗で

何も

よく見えなかったが

どうやら

数人は

同じように

生き残ったらしく

凄まじい

高い声やら

低い

うめき声やらが

荒い呼吸音に

混じっている

すると突然

ぼっ

と炎が上がって

その洞窟が

明るくなった

そこで

ようやく

全貌が

見えたわけだが

頭から血を流して

のたうち回っている人

また



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