少女と鎧の戦力予想
怪人の設定を練っていたら結構な時間がかかっていたという現実。
受け入れたくない。
カイリキ君を倒して結構な時間がたった。といっても数日だけど・・・
保険医の先生がマジでめんどくさかった。
完治しているんだから何もする必要がないって何回言っても聞いてくれなかった。
それでも私は今日も修行をする。
最近では手が腫れなくなってきた。筋肉痛を感じる回数も少なくなってきた。
やっぱり、慣れって素晴らしい。
今日の分の修行を終わらせ、私は体を回復するためにイージスを着こむ。
『そういや、』
「どうしたの?」
『あの怪人ってなんで発生したんだろうな?』
「自然発生じゃないの?」
『あんなのが自然発生したらこの世界余裕で終わるぞ!?』
確かに。
騎士たちも結構簡単に吹き飛ばされていたし・・・もしかしてこの世界の戦力ってそこまで強くない?
「ねぇ、イージス。この世界の戦力って大体どれくらいなの?」
『さあな。俺が生きてた頃、というか俺が生まれるよりも昔はスゲェ強い一族が栄華を誇っていたらしいぜ』
「へぇ。その一族って今もいるのかな?」
『全滅したって聞いてるぞ?』
「その一族が復活したら・・・」
『やめろ。洒落にならん。それこそあの怪人一万相手した方がマシ』
それってこの国なら容易に滅ぼせそうなんだけど・・・・
「それだけ強いのに何で衰退したんだろう?」
『俺が生まれたころにはもうなかったからなぁ。よくわからん』
変なの
『まぁ、あの怪人みたいなのが同時に百、千ときたら一国くらい容易に滅ぶんじゃないか?』
「そもそも、あの怪人を倒すほどの戦力があるのかが分からないのが・・・」
『お前が騎士と民を守ればいいんじゃないか?』
「私は騎士を守る気はないよ」
『なぜ?』
「私が救うのは戦うすべすら持たないものだけ。騎士が一切戦わないなら、騎士も守ったうえで私が戦うけどね」
『つまり、一切の抵抗ができない者達、非戦闘員が最優先というわけか?』
「その通り」
『・・・・それってなかなか非情じゃないか?』
「私はそう思わない」
戦いは命の奪い合い。
戦う戦わないに限らず、奪われたくないなら、奪われたくないなりの行動がある。
そういう意味で『命を奪われたくないための逃走・助命』という行動は正しいと私は思う。
でも、一度でも戦った者が逃走・助命に失敗した後に、あーだこーだ相手をバカにするのは許さない。
逆に、命を奪われる数瞬前、逃走・助命が失敗した後になっても生にしがみつく、相手に食って掛かるのは別にいいと思っている。
そういう『最後の抵抗』をも含むのが『命の奪い合い』というのだから。
そんな私の思いを汲んだのか、イージスが数瞬の間を開けた後に言葉を紡ぐ。
『お前はそれを守れるのか?』
「当然」
私の目指すヒーロー像はそういう物だから。
そして私はそうあると決めたから。
『なるほど。それで、学園は大丈夫なのか?』
「・・・・忘れてた!!」
傷はもうすでに完治している。
私はイージスを脱ぎ、イージスをその辺に投げ、パパっと征服に着替え、窓から飛び出した。
因果律の考え
命の優先順位:『非戦闘員(市民)>戦闘員(騎士、戦士、魔術師)>自分』
戦闘に関して:「(今回の話の通り)」