もうなんで・・・ああなんですの!(怒り)
屋上から教室に戻ったわたくしは、婚約者レオンハルトへの積極的な行動に疲弊して自分の机に突っ伏して座っていた。
「ああーもう、ヤダ・・・あの人、人のこと振り回すなって感じだわ!!」
でも···触ってもらって嬉しいなんて······イヤイヤないから!
そう否定してたって、結果としてレオンハルト様の···感触が······ガーー恥ずい恥ずかしわー!!
わたくしは、恋する乙女か! 落ち着けーわたくし、考えるのよ。
ここでレオンハルト様に屈服しては、婚約破棄など夢とかすんだから。
せっかくレオンハルト様に恋人が出来たんですもの、何を思ってわたくしにちょっかいをかけるかはしらないけど、先程の了見で···ただの手伝いだって判明したもの。
手伝いぐらいならいいわ、でも今度こそ···あんな行為なんてさせないで距離とってやるんだから。
そして婚約破棄後は、自由にする。お父様もわたくしの自由にしていいと、言ってたし
まあ···何でか怒ってましたが、わたくしにではないようだったので放置しましたけどね。
ですがセイレーンさんも、あんな愛想のないかたをよく好きになりましたわね。
昔はレオンハルト様も活発ながらも、太陽のようで明るくて爽やかだったけど
わたくしが婚約者だって知ってからは、段々とわたくしに触れないし、あの明るかった表情も雲っていったもの。そんなに嫌なら断れってのよ!
あんたのための努力を返せって感じだわ!
まあ、レオンハルト様も恋人がいるのだし、のちのち婚約破棄されるはず
そしていつか違う恋も見つかるわ、こんな恋なんか消滅させてやるんだから!
よし、いつものわたくしに戻った。
わたくしは起き上がり気合いのガッツポーズをとっていると、誰も残っていないはずの教室にプッと吹き出す声がして、驚きその方向を向くと、そこにはクラスメイトでレオンハルト様の側近の1人マティアス・ブローニー様が楽しげに見られていた。
「マティアス様···いつからそこに?」
マティアス様は窓際の壁に寄りかかった状態で、淡いオレンジの髪を中央で纏めて短く結んで黒の制服は軽く着崩していた。
わたくしが声をかけると、マティアス様は笑みを浮かべたまま近づき、机の側に寄ると前の席に座られる。
「さっきの質問だが、最初からだぞ。」
「え!!?」
「ふふ···いい反応だな。」
「・・・え? 本当に?」
「そうだと言った。」
じゃあ···なにか、わたくしが突っ伏してレオンハルト様の口的な文句を小声で呟き
自分に気合いを入れている一部始終を見られていたということでは
チラッとマティアス様を見れば、うん···なんだい? と言いたげな表情をされて