お弁当タイムは戦いのようです
急いでお弁当を持ってくるなり、わたくしの近くに座ろうとするレオンハルト様に、何故にわたくしの側にくる必要性があるんでしょうか?
セイレーンさんも、まるできそうかのように反対側に座り直して.....何故かわたくしが真ん中にお二人から挟まれる形となってしまいました。
不可解ですわ、お二人が仲良しなんですし一緒に横に行くと思ってましたのに。
「えっと、レオンハルト様。何故にわたくしの隣なんですの? セイレーンさんの側ではなく?」
「ん? 何故にセイレーンの側にわざわざ行く必要がある、私はお前の横にいる方が嬉しいぞ。」
「??? 理解しがたいです。レンさんも殿下の側がいいですわよね?」
「ん? 私はヒメちゃんの隣にいたいけど、わざわざ殿下の側行く必要すらないし、近くでお友達としてヒメちゃんと話す方が嬉しいもの。」
ニコニコと天使のような微笑みでわたくしとお友達として話してくれると言うことに嬉しさが込み上げてきて口元が緩んでしまう。
こんなに側にいて落ち着けるお友達いなかったですわよね。
「......ありがとうございます。わたくしもレンさんと話すのは楽しいです。」
「うーむ、私よりセイレーンといるのが嬉しいのか?」
え? なんだか不機嫌そうな声にレオンハルト様を見れば、すっごく拗ねているようでムスッとしている。
「ははー私に負けるようじゃ、まだまだだね、殿下!」
クククとセイレーンさんが笑うと余計にレオンハルト様が不機嫌になり睨んでいる。
何故に不機嫌なのかは理解できないけど、せっかくのお弁当仲良し作戦を実行しなくては思い、コホンとワザと咳払いして提案する。
「お昼時間もあと僅かですわ、お弁当食べませんこと。」
「...ふむ、確かに奴を敵視してると先制されそうだし食べるとしようか。」
「よくわかってんじゃん、さあヒメちゃんさっき邪魔されたしお裾分けのオカズ頂戴!」
あーんと口を開けているセイレーンさんに、えっとと戸惑いがあるもあげてもいいかとお弁当をあげようとしましたら。
「はは、セイレーン嬢よ! そんなに腹減ってるのならば、これをやるぞ! 食うが良い!!」
ドーンとセイレーンさんの前に大きなお重箱一段だろうお弁当が置かれて、わたくしは手を止めて魅入ってしまう。
色とりどりにおかずにわたくしが大好きな海老フライやふわふわな見た目に伴った卵焼き、豪華そうなおかずが詰め込まれていた。
相変わらず豪華ですわね、ですが。
殿下は食事面ではここまで重箱にして持ってきたことありませんのに.....あ! もしかしてセイレーンさんのために作らせてきたのでしょうか?
でないとここまで豪華になどならないはずですもの。
ふふ、なんだかんだで憎まれ口を叩きつつもセイレーンさんのこと考えてるじゃありませんの。
現にセイレーンさんだって。
と思ってましたら、弁当になど見向き見せず不機嫌になっていました。あれ? 何故に不機嫌に?
殿下など勝ち誇っていますし、理解しがたいですわね。
「えっと、レオンハルト様。」
「...なんだい?」
「あの短い間に良くここまで豪華なお弁当を持ってこれましたわね? まさか最初から用意してましたの?」
「.......まあ、そうかもな。それよりもセイレーンの食いしん坊にお前の弁当を根こそぎ食べられるよりかはいいと思ってな。」
「いえ、別に根こそぎ食べられていませんけど。」
「あーーもう、ヒルメリア! 疑問があるんだろうが、いまは弁当食べるぞ、昼食の時間過ぎてもいいのか?」
「あ! そうでした! 昼食時間過ぎてしまっては後の祭りです。セイレーンさんレオンハルト様急いで食べましょう!」
昼食後はわたくしにも予定というものがあるのです!
急いで食べなくてはと意気込み2人に言ったのですが、まさかセイレーンさんとレオンハルト様が互いに睨んでいたのをわたくしは知らずにいたのです。
そのせいでお弁当タイム中、わたくしにレオンハルト様のオカズを食べるならとお勧め攻撃されたり、わたくしのお弁当に残ってるウインナーを箸で掴んではセイレーンさんから可愛いくあーん攻撃をされたり、2人してわたくしに何故か奉仕してくるしまつ。
おかしな2人に困惑と恥ずかしさを募らせたまま、昼食が終わる頃にはセイレーンもレオンハルト様も満足していて、わたくしはぐったりとしていたのでした。
だって....こんな風にされたことないんですから精神的に疲れます。いろんな意味で。




