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可愛い婚約者ヒルメリア・ブリアーナ 《レオンハルト視点》

ブックマークありがとうございます。

まるで子供のように言う婚約者ヒルメリア・ブリアーナはプイッと唇を尖らせる姿につい、可愛いとか思った瞬間だった。ああ···やっぱり君は素の表情のほうがいいな。


「ヒルメリア嬢、承諾したのだ約束は守ってくれるな。」

「ぐっ···わかってます。口約束だろうと、承諾したのですから行きますわ!」

「······そうか、ならば日程と日時は後に知らせる。必ず来てくれ、でないともう一度捕まえるからな。」


ニヤリと私が不敵に笑い、もう一度彼女の手の甲に軽くキスを落とした。

するとワナワナと震え振り払われ、素早く後方に距離を開け、猫が毛を逆立たせるように威嚇して


「不意討ちなど卑怯ですわよ、こんなことしなくても行きますわ!!」


と頬を赤く染めて怒鳴るヒルメリアにクスッと笑みを返してしまう


「いいな。その反応ゾクゾクする。まあいい···せっかく来てくれると言質はとれたし焦るまい、ヒルメリア嬢ではまたな。」


私が話しを終わらせるように言ったのだが、ヒルメリアは一瞬引くような表情を浮かべつつも

すぐに思案したようで、一礼して急いで逃げて行く。


その姿を見つめ彼女がいなくなったあと、俺は屋上のてすりに寄りかかり深く息を吐く


あー緊張した。まったく何でイチイチ彼女は、俺の理性を王子顔を崩すんだろ

それにあの···照れた顔も、怒った顔も俺が引き出してると思うと、ヤバいぐらいに口元が緩む


幼き頃より、君はいつも自由で何者にも囚われず飛んで行くから、私はヒルメリアの自由をうらましくも眩しく思っていた。でも気が強くも繊細で、傷つきやすく可愛い事も私は同時に知っている。

だからこそ彼女が他の男の元へいつか嫁がされるくらいならと、私の勝手で婚約者にしていた。


最初はヒルメリアからは酷く嫌そうな顔を二人っきりのときされたが、私がそのこと咎めないことに不思議がられ、私は彼女に素直に本音をぶつけたことで、好印象を植え付けられたようだった。


それからあとはヒルメリアの自由さはあるも、私の婚約者となって妃教育を受けた頃からは何故か

普段の明るい表情が段々と偽物じみてきて、表面上の対応をされ自由さのない感じになっていた。


私はこの頃から罪悪感が過ってしまう、あの明るくも眩しく輝いていた彼女を私が羽根をもいで飛べなくしたのではと


だから私は彼女に触れるのも、口説くのも我慢していたのだ。


しかし私が自制していれば、彼女は普段よりモテるのはあたりまえで、男どもが妙に浮き立っているのを知れば、影で牽制していた。

人の婚約者に手を出せばどうなるかをじっくりとね。


でも敵は意外と身近にいると、気づくのは早く私はあの女に出会う

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