仲直りするまでは時間がかかると思う2
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さてさて二人は仲直り出来るのか?
抱きしめられてレオンハルト様の温もりが直に感じ密着して謝罪する言葉が聞こえ耳を擽り、恥ずかしさで早く離し欲しいのに離してくれず肘鉄かましてやろうかと身構えていたら
「私は君に嫌われることをしたと思っている。だが直接言われると堪えるな、許してくれないだろうか。もうあんなのとは協力する義理もないし、私は君に嫌われたくないんだ、弁解の余地をくれないか!」
と懇願してきました。
弁解の余地とか、そんな問題かと思うも許してこの状況から抜け出せるなら良いかとも思えて頷きかかるも、不意にわたくしは考える。
ここで許して差し上げれば、レオンハルト様は安堵かわたくしへの思いを汲んで下さり良いのかも知れない。
でも、でもさあ考えて見ると違うんじゃないと思う自分がいた。
せっかく婚約破棄して自分の自由をもぎ取り、無駄な時間をやり直すことができるのに、ここで許してはレオンハルト様を再び自分の自由をあげてしまうとではないのかと。
そうだよ。恥ずかしいからって、謝罪されようが!
わたくしは決めたはずです。
自由をもぎ取り青春を謳歌して自分だけのスローライフを進んでやるのだ!
だがしょげる程に悲しみの言葉に心が揺るぎ、ならば条件をつけてみようと告げた。
「弁解の余地などいりません、許すのは良いですが一つ条件を出させていただきますわ。」
「......条件?」
「そうです、わたくしを許す条件は、婚約破棄を承諾することですわ。」
許すのは良い、弁解も。
でも下手に婚約が持続するのは否めない。
わたくしは自由でありたいのだ。
レオンハルト様はしばらく動く事はなかったものの、ギュッと抱きしめられている腕に力がこもり、ちょっと痛いなあーとか思ってたら。
次の瞬間にはレオンハルト様はわたくしから離れたあと、瞬時のわたくしの身体を反転させて対面式状態に仕上げられていた。
わたくしは素早く動かされていたせいで一瞬のように感じるも、何事とかと驚きでレオンハルト様を見上げたら苦虫を噛み潰したように苦悶な表情を浮かべていた。
「何故、婚約破棄が許す条件なのだ? そこまでして私を嫌いになってしまった...のか?」
ん? 嫌う? はて?
いまそんな話しなどしてないと思うんだけど。
意味がわからず首を傾げ考えると、さっき泣いた時に嫌い、大っ嫌いと自分が言ったかもと思い出した。
なるほど。それを気にしているわけですのね。
アレ? アレ!?
なんだかそれって、わたくしから嫌われるのが嫌だと聞こえるのですが。いや実際問題その可能性はあるのではないかと思えジワッと熱くなりだし首を振る。
「別に嫌ってはいないですわ...よ? うん。」
妙に恥ずかしくて顔を逸らして言えば、ギュッと前から抱きしめられてしまい
「だから抱きつくなーーー!!!」
と喚くも聞こえないと言うかの如くふふと笑う声がして余計に抵抗しようとするも、次の言葉に固まる。
「嫌われてないなら婚約破棄はしないと言うか、絶対にする気はないから私は。ヒルメリアは誰にも渡さぬ。」
「......えっと、レオンハルト様。わたくしからの条件を無下にする気ですにね。なら許しませ...ちょっと抱きしめないで離して下さいませ!!」
許しませんのでと言おうとしたらぎゅーとされて、その先を言わせないようにしてくるものだから、殿下の胸元に密着するせいで、いっこくも早く離して欲しいと懇願すると、攻守が逆転するようにレオンハルト様が笑う声が聞こえる。
「離して欲しいなら私の条件を飲まないと離してあげないよ。」
「......は? 条件?」
「そう条件。」
いやはや二人の仲直りは時間がかかりますねえ、次こそ仲直りさせようかな。




