レオンハルト様の意外な素顔2
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意外にも側にレオンハルト様がいたことに驚いたものの同時に手もとにある感触がして殿下と手を交互に見つめカチーンと硬直してしまう。
わたくしの反応にレオンハルト様はぎゅむりと手を握り締められ
「......可愛いな。」
「っ!? ひ...ひゃあーーー!」
とにっこり笑顔のレオンハルト様の声を聞いて我に返り悲鳴まがいな声が上げて手を離そうとするも離してくれなかった。
な、なにが可愛いですの! わたくしがハハそんな馬鹿な。
ではなくて、危機的状況に駆けつけるとか卑怯ですわ。
ムカつく。
むうーと不満顔で睨み返すとレオンハルト様は何故か満足げにニヤニヤしている姿があってイラッとした。
「なにが可笑しいですの、不愉快です離して下さいませ。」
「断る。せっかくチャンス逃す気はないんでな。」
えらく真剣みのある表情をされるせいか不意にドキッとしてる自分がいて焦ってしまい怪我している手もとを引っ張ろうとした瞬間ツキンと痛み顔をしかめてしまいました。
するとレオンハルト様は掴んでいる手を持ち上げ無言で治癒魔法を使い治していった。
その姿にふと気づく、確かレオンハルト様って治癒魔法苦手とかで使わないのではありませんでしたか?
「......レオンハルト様。」
「ん? 何だ?」
「...確か...治癒魔法苦手とか申しておりませんでしたでしょう。いつ取得したんですの。」
レオンハルト様の怒りも忘れてジッと伺い様子を見ておりましたら、顔は手に向けたままクスクスと笑う声がしてから、わたくしに顔を向けたあと得意げに告げた。
「なにを言っている私に苦手な物などない。治癒魔法如き、さっさと取得してやったわ! 凄いだろう!」
フンと鼻を鳴らすレオンハルト様のドヤ顔と幻覚の犬耳が出現して褒めて良いぞって言われてるようで不覚にも可愛いとか思ってしまいクスッと笑いが漏れた。
「ええ、凄いですね。」
「...っ...あーもう、ヒルメリアが可愛いぞ、どうしたらいいんだ! 抱きしめたいじゃねえかチクショウ!」
くわーと欲望らしい事を言われて喚かれるも気が動転しての発言と、レオンハルト様らしくない態度に困惑していましたら、マティアス様からツッコミが入ります。
「落ち着けレオン、いまは戦闘中だ。さっさと治癒して言いたい事言っておけ、レッドウルフキメラがお前の気迫に抑えてる間も抵抗してんだ。時間はもって10分だぞ。」
「......チッわかっている。」
「なら良いんだよ。レン...バルの強化してやれいまうちに、バルは補助魔法で耐性付けておけ!」
「えっ! せっかくヒメちゃんと殿下の面白い漫才見てたかった......うわっ睨むなって、へいへいやりますよ。」
「はいはい了解。マティアスも属性強化しておきなさい、弱点つかれてダメージ受けますよ。まあダメージ受けて盾になるってんなら別ですが。」
「誰が盾になるかっての、あの魔物の攻撃なんか受けるか!」
ふふふ、貴方達の方が漫才ですわよ。
と思っておりましたら、魔力の流れが止まっている事に気づき、視線をレオンハルト様に向けましたとき苦笑して真っ直ぐ視線が交わる。
「なあヒルメリア、この戦闘で肩がついたら2人っきりでだな...その...話しをしたいんだが良いか?」
真剣な眼差しと頬を掻いて少し吃る言い方は幼き頃から知るわたくしだけに見せて下さった表情。
そんなこと言われたら話しぐらいはと思ってしまう自分がいて首が縦に振っていた。
するとレオンハルト様はヨシャー! とガッツポーズを片方の手で取り心より喜んでいました。
何でしょうかレオンハルト様の違う顔を見れている感じが胸が暖かくなってキュンとする。
「言質は取ったぞ。ならばさっさと治癒を終わらせて、魔物を屠ってやろう、私のカッコイイ姿を見せてやるからな。」
「......」
「ん? どうした、顔が赤いが照れてるのか。」
「誰が、誰が照れるんですか。ば...ばっかじゃありませんの、はははやく治癒を終わらせて下さいませ!!」
「ふふ、ふふふ。ああ、そうだな。」
クスクスと笑う殿下に不愉快さと、なんだか負けた気分で視線をそらし治療の終わりをただ待つのでした。




