閑話 セイレーンからの先制攻撃は結構ダメージがあったようだ 前編
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朝の事もあってぼんやりと、考え事をしていた。
ヒルメリアは何故に登校中のセイレーンに声をかけようとしていたのだろうか?
つい、セイレーンなんかに声などかけてほしくなくて声をあらげてしまったが
まさか妙な誤解をされてしまっていることに気づいてしまうとは、彼女の思考はつくづく難解だな。
まあ、私もヒルメリアに誤解をされてしまうのは、あたりまえかもしれないと思う。
付き合ってるような、好意をセイレーンに向ける演技をしてたのだから。
このままだは確実にすれ違いが酷くなる気がしてならない。
私としては、さっさと誤解など解いて······出来ることなら、恋人としてから始めたい。
もし恋人が無理ならば友達として始め、恋人に昇格したいとは思っている。
「世の中はままならないな。」
ハアーと溜め息が漏れでると、机にバサリと書類を束にして置かれて思考を現実に戻された。
「···これ、なんの書類だロッサ?」
「経理担当部よりの承諾書、部費関係の要望書類、私書箱の依頼書、他諸々ですね。」
「···なあ···これ、私への嫌がらせか?」
「さあー僕には分かり兼ねますね。」
目の前の男は、至極淡々と話し「判子お願いします。」と言って立ち去ろうとする。
私はバルテロッサに声をかけ、引き止めた。
「ちょっとまて、ロッサ。この量は流石に辛いんだが······」
「···だから何ですか、僕に手伝えと?」
「出来ることなら手伝ってくれ、このあと予定があるのだ。」
そうヒルメリアに詳しく調べる内容と、会話ができるんだ。
ここで仕事などあれば、ヒルメリアと仕事をしながら、顔を見れずに対応せねばならない。
そんなことをするぐらいなら、さっさと私の矜持など捨てて、使える者は使うたちだ。
バルテロッサは私の顔をしばらく見て、ハアーーーと長い息を吐くと
じと目で睨み、半分を持ってくれたようだった
「レオン···僕も忙しいんです。急ぐのなら、さっさとしてください。」
「すまんな、ロッサ。」
少々ながらも、すまんと謝罪したら
「面倒な謝罪は、後日···おやつを持ってきたら許してあげます。」
と言ってもらい、きっちり交渉してくるバルテロッサには感服した。
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書記のバルテロッサの仕事の早さと私の仕事は、どうにか終わり
バルテロッサは他にやることがあると、私の許可を得て生徒会を退出した。
他の生徒会のメンバーは、後日仕事をするとは言っているから残った分は、後でどうにかなるだろうと考えた。
そんなときだった、女性の楽しげな声が聞こえたのは。
「この声は···ヒルメリアとセイレーン?」
何で、楽しげな声なんだ?
訝しげな気分で生徒会の扉を眺めた瞬間、私はあまりにも信じられない光景が飛び込んできた。
それは何かって、扉を開けた先にヒルメリアの可愛い笑顔が、セイレーンに向けられていたからだ。
ふざけんな、その笑顔とヒルメリアは私のなのだぞ!!
「何で、セイレーン嬢と一緒に来ているんだ、ヒルメリア嬢!!」
あまりにも余裕がなくて、私は焦って怒鳴り立ち上がるとセイレーンとヒルメリア嬢が此方を向き
彼女は急にスッと表情が無表情に変化し、セイレーンは私の反応にほくそ笑んでいた。




