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貴方の真意がわかりませんわ!

ブックマーク、誤字脱字などありがとうございます。

あの断罪イベントから2日、わたくしは隠れるように学園の廊下をコソコソと気配を消して壁伝いに歩いていた。


「···今日こそ、あんたになんか捕まりませんから。」


キョロキョロと左右を確認する、はたから見たら怪しいだろうと誰が見てようと、いま気にする余裕などない

よし、あの方はいらっしゃらないわね。

ホッと肩の力を抜くと壁に背を預けた。


「···まったく、しつこいですわね。あの方わたくしのこと、好きじゃないんじゃなかったの、あのことイチャイチャしてたくせに、時々一緒にいたのに意味わかんない!!」


移り気のくせに、腹が立つ!


イラッと怒りがこみあがってくるも、首を振ってかき消す

考える必要がありませんわ、わたくしはさっさと婚約破棄してくれていいんだから!


なら何で、コソコソしてるかと思われるかと感じるでしょうが、そんなの決まっている

あの方の様子が断罪のあの日から変貌したからです。


「···おや、私から逃げられるとでも思ったのかい?」

「···ヒッ!!···」


ビクッとわたくしの肩に手を当てられて跳ねて横を見ると、いつの間にやら王太子のレオンハルト様が獲物を捕らえる捕食者の表情なのに、何故か口元が上がって嬉しそうに見えて寒気を感じる。


「何で悲鳴なのかな、私から声かけてあげてるのに。」

「···えっと、逃げてませんわ。」

「···ほうー逃げてないなら、今日こそは付き合って貰うよ。」

「······いや···」


嫌です、付き合う必要はありませんと続けようとしたら、レオンハルト様が目を細めてじっと見つめ

わたくしの頬に手をあて、いま···何か言ったかい。と目で訴えていた。


クッこいつわざとか、わたくしに今になって触れるなんて


嫌がらせか! それとも喧嘩売ってますの、喧嘩ならかいますわよ。


キッと睨み付けてやると、レオンハルト様は何故かクスッと笑みを浮かべ、わたくしの手を掴んだ。


「なっ、なななんで、手を掴んでるんですの!」

「うん? あー君を逃がさない為に捕獲してるんだよ。」

「え、いや···でも、手を掴む必要はないかと···思います。」

「ふふ···そう嫌がってるわりに、顔赤くて可愛いね。」

「なっ、赤くないでわ!」


そうよ、顔が赤くなんてありえない、レオンハルト様を恋する気持ちは冷めた筈だし


そう納得してフンッと顔をそらすも、わたくしの反応に対しぷくくとレオンハルト様より笑われてしまった。


 

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