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景色
「景色」
わたしは、窓から外を眺めた。
田舎の景色が広がる。
灯りはほとんどない。
あるのは、暗闇によって姿を消した田んぼと、車のライトだけ。
なにもない世界が、わたしのまえには広がっている。
わたしは、窓から外を眺めた。
田舎の景色が広がる。
灯りは少し増えた。
新しくできたコンビニが、遠くでもわかるくらい光っている。
なにもない世界が、わたしのまえには広がっている。
わたしは、窓から外を眺めた。
闇夜には星々が広がっている。
なにもないからこそ見える灯りだ。
悠久の歴史が、わたしを照らし続けてくれる。
無限の世界が、わたしのまえには広がっている。