前へ目次 次へ PR 28/34 霧とオリオン 川からは霧が立ちこめている 私は、ほそい田舎道を歩く そこにはだれもいない 隣にはまるで人の身長と同じくらいの草木がひしめきあって暮らしている 遠くの方でみえる車の灯りが、唯一の光だ しかし、光は霧によってまばらに動き消えていく そして、なにもなくなった ゆらゆらと川からたちこめる霧だけがそこにいた 私は、歩き続けて立ち止まる もう灯りは存在しない ほそいほそい田舎道だ しかたがない 疲れて立ち止まる なにげなく空を見上げた ポセイドンの子も空でひとり、戦っていた