第一・五話 友達
こころコ 第一・五話 友達
「それじゃあ、アヴィスは・・・・・・・・鈴の隣が開いてるからそこに座りなさい。」
・・・・・・!!!!!
教室に異様な空気が漂った。アヴィスは先生の指さした席に向かった。
「鈴のとなりだってよ・・。」 「かわいそー・・・。」 「あの子顔はいいんだけど・・・・。」
(雛菊 鈴は通称、無笑の鈴とも言われてるやつだ。はっきり言って誰も近寄らない存在だ。)
アヴィスは席に着くと隣の鈴に声を掛けた。
「アヴィスです。よろしくおねがいしまーーーす!!」
ニコッ
アヴィスは満面の笑みで言った。
「・・・・・・・・・・・・・・よろしく・・・・・・。」
さすがに無笑の鈴はその名の通り冷たく返事を返してきた。アヴィスは少し間を空けて、興奮しながらこう言った。
「かっこいいぃぃぃーーーーーー!そのいいかたーーーーーー!!わたしにもおしえてっ!!」
「・・・・え?・・・・いいけど・・・・・。」
鈴は少し照れくさそうに顔を赤くして言った。クラスのみんなが鈴を見て驚いた。鈴がこんな表情を見せたのは初めてだったからだ。
「やったぁぁーーーーー!!にしてもその声なんか懐かしいなぁ・・・・。」
「・・・・・・・よくお母さんに似てるとは言われるけど・・・・。」
こうしてアヴィスと鈴の会話は続き、初めての友達がアヴィスにできたのだった。
第二話に続く・・・