第十・五話 名前
こころコ 第十・五話 名前
(今日も俺様たちは夢を見る・・・
『きょうからふえたねーーーー!!死神ちゃんが。』
にこにこしながらアヴィスが言った。
『でも、死神って名前じゃなくねぇか?』
ビスが微妙な顔つきをしている。
『わらわに名前など必要ない。』
不機嫌そうな顔で死神が言う。
『名前考えてあげたらいいんじゃなくて?』
アリスが提案した。
『じゃあ、デスってのは?』
ビスが簡単に思いついたことを言った。
『それdeathからとたでしょ。あまりいい言葉じゃないですわ。』
アリスが呆れている。
『んじゃ、お前が考えろよ!』
ビスは不機嫌になった。
『わたくしはあなたみたいな小童よりネーミングセンスは抜群ですわ!オーホホホッ・・・洋風にマリーなんて名前はどうで・・・・・』
『やだ。』
死神は即答で答えた。
『ぷっ・・・あっさり断られてやんの。』
ビスがアリスを見ながら嫌味ったらしく笑った。
『お黙り!!Shut upですわ!!』
アリスが怒った。
『ツバキ!!』
『?』
アヴィスがいきなり叫んだ。みんなはきょとんとして不思議そうにアヴィスを見つめた。
『なまえ、ツバキがいいよ!おめめあかくなるし、わふうだし!おはなのなまえでかわいいし!!』
アヴィスが満面の笑みで死神を見つめた。
『かっ勝手にすればよいだろう・・・。』
死神はふいっとアヴィスから目線を離した。顔まで赤くなっている。
『んじゃ、椿に決定だな。』
ビスが言った。
『決定ですわね。』
アリスも納得のネーミングらしい。
・・・・・なんか、死神が来たのにこんなにほのぼのしていいのかと俺様は思っている。)
第十一話に続く・・・