バトルⅤ-Ⅱ
兄妹喧嘩は継続中です…ってこれってバトル小説じゃなかったっけ?
【プ、プロポーズ!?何それ!そんなの聞いてない!】
【そりゃ言ってないから聞いてるはずないだろ!】
【待って…テラがルナ様にプロポーズって?本当にしたの?】
【そうだ…俺はルナに惚れた。そしてプロポーズした】
ちらりとルナを見るテラ。その視線に気が付いたソルもルナを見た。
そしてソルは駆け足でルナの横に来ると、ルナの両肩をぐっと持った。
【知ってるの?この人って元が男なんだよ?】
【そんな事は最初から知っている】
「…」
【魔法少女だけど、魔法が使えないんだよ?】
【ルナとは戦ったから解っている】
「…」
【わ、私にメイド服を脱げって命令するくらいにエッチなんだよ?】
【な、何だと!それは知らない事実だ!】
【私、全裸にされたんだから!】
【ルナ…お前は…】
「お、おいこら!待て!ちょっと待て!」
【そして私の着ていたメイド服を着たんだからっ!ほら!いま着てるやつ!】
テラはルナの服装を確認した。
確かに…ルナはメイド服を着ている。それもソル専用のメイド服を…
赤いメイド服…通常の三倍の能力があるという。
【そして…私にこんな格好をさせたんだからね…】
恥ずかしそうにシーツの布きれを触ってみせたソル。
【ルナ…お前はそういう趣味があったのか?そうか…そうなのか?】
ゴゴゴゴっと背景に表示されていそうな威圧感をテラから感じる。
「い、いや…え、えっと…」
【ルナ様、間違ってないよね?私からメイド服を奪い取ったよね?そして裸にしたよね?そしてこんな格好にしたよね?】
「だ、だから…」
ここで言い訳をしたいが、裸同然のソルとソル専用メイド服を着ている俺。
どう見ても言い訳なんか効かない気がするな…
【ルナ…】
ゴゴゴゴー!っと先ほどよりも強い威圧感。
やばい!殺されるかも…
「な、何だよ」
【ルナよ!お前には赤よりもピンクのメイド服の方が似合う!】
「そっちか!」
【メイド服が着たいのなら俺に言えばいいのに】
「いや、着たかった訳じゃないんだけど…」
【何よ!私のメイド服が不満なの!?】
ソルが涙目でルナを見た。
「い、いや!そうじゃない!そうじゃないからな?」
何だよこれ!魔界で俺は何をしてんだぁぁぁ!
【ソルよ。これで解ったか?お前が何と言おうと私はルナを諦めたりはせぬ!私の伴侶としてみせる!】
またもや、バッとマントを広げながら右手でルナを指差したテラ。
何度やっても妙にカッコいいなこいつ…ってそうじゃねぇよ!
「誰がお前の伴侶になるんだよ!誰がなるか!」
【お兄様…どうやら本気みたいですね】
ソルの表情が険しくなった。
【ははは…ルナよ、今はいくらでも言っておけ。そのうち嫌でも私の魅力に気が付くだろう。そして、ソルよ!私は本気だ!そしてルナは俺のものだ!】
「だ、誰がお前の魅力に気が付くか!」
【駄目!私は譲らない!ルナ様は私のものよ!】
そう言ってぎゅっとルナに抱き付くソル。
おっぱいがむぎゅって押しつけられる!いや嫌じゃないよ?ないけど!
【こ、こら!抱き付くんじゃない!】
「そ、そうだ!抱き付くな!」
今はこんな事をしてる場合じゃないだろ!そういうのは後日でお願いします。(え?)
【嫌だ!】
「ちょ、ちょっと…胸が…胸を押しつけるな!」
【そうだ!ルナも嫌がっているじゃないか!】
【嫌がってないわよ!ちょっと恥ずかしかってるだけよ!】
せ、正解です…
【お前は女だ!ルナも女だ!お前とルナはどうやっても一緒にはなれない!】
「そ、そうだ!俺は女だ!って…ち、違う!俺は…」
【じゃあ、男に戻します!】
【な、何だと?】
「な、何だと?」
テラとハモってしまったぁ!って…何その表情は?テラのその嬉しそうな表情は!
【やはり息があっているようだな】
「たまたまだ!」
【お兄様…ルナ様を私は男に戻します】
【ソルよ、それは天使の味方をするという事になるのだぞ!解っているのか!】
なんだかすごい壮大な話になってるな…
【ルナ様の為なら何でもするわ!別に天使の味方をしなくても男に戻れさえすれば…その方法を探すもの!】
なんてポジティブな女性なんだろう。
っていうかさ…何でこの二人は俺の事が好きなんだ?
無茶苦茶な設定になってないか?
【この解らず屋め!お前など!】
テラは右手をバッと前に出すと魔法の詠唱を始める。
お、おい!まさかあの魔法か!?俺を苦しめたあの魔法なのか!?
いや、待て!兄妹だろ?兄妹で本気で戦う気なのか!?
【何よ!この変態兄貴め!】
ソルは鉄球を構えた。




