《 彩り 》
街の灯りが宝石の様に 輝き増す深い夜。
私の肌を彩るシルクの その色は、
黒と 赤と 紫が好き。
黒は、たっぷり 愛を注いで欲しい時。
赤は、たっぷり 愛を注ぎたい時。
紫は、たっぷり愛情を交ぜ合わせたい時。
そして時々、白。
偽りの 羞恥と抵抗の仮面を被り、
無垢な振りして戯る時。
《 散る 》
散りゆく 喜び。
散りゆく 望み。
積もる哀しみ。
そして、
新たに咲き開く刹那の花。
《 堕ち 》
あらゆるしがらみを棄てて、
己を解き放ち、
興じる乱れ騒いだ宴の後に、
堕ちた虚ろな淵底は、
生温かい地獄。
緩り緩りと朽ちてゆく。
《 毒酔 》
背徳感がもたらす、
仄暗い悦びの、
毒に酔う。
《 ひとひら 》
ひとひら一片の想い。
ひとひら一片の夢。
ひとひら一片の欺瞞。
ひとひら一片 消え溶けて、
ひとひら一片 忘れゆく。