《 玉響 》
想い 想われ 久遠願い
儚く滅する 玉響の艶めき
《 残夢 》
目覚めて
涙が溢れていた夜明け
遠くへ旅立った人が
優しく微笑んでいた夢の中
《 旋律 》
いつまでも
心の中に
響き続ける 優しい旋律
幼き日の家族の笑い声
《 暁闇 》
月 消えて
陽 現れず
漆黒に囚われ 漂う
永遠に このままで良い
私の居場所は此処だから
《 夜叉 》
鎮まり
その静寂に
身を委ねていても
時折 己の内に棲む 夜叉が顔を出す
哀しみ 嘆き
それ故の怒りを放ち
己を噛み砕き
充ちる事無く咆哮する
《 涼月 》
逃げて溺れて 腐るまでは
闇夜に静かに浮かぶ
月の様な人だった
だから
天に昇り
仄かに青い光りになって
清らかな 澄んだ風を
私に贈ってくる