「学校」
学校なんか行きたくない。
そう思ってしまうのは、おかしいのだろうか。
「別にいじめられてる訳でも無いんだし、行けよ」
「体調悪いとか嘘だろ(笑)サボりに決まってんじゃん」
違うよ。
確かに俺はいじめられてない、と思う。
けど、いじめより正直辛いんじゃないかな。
だって、証拠がない。
なのに、悪口を言われて、「遊び」でからかわれて、もう、辛いよ。
でも、誰も分かってくれないんだ。
俺の苦しみ、辛さ、誰も分かってくれようとしないんだ。
友達は、いる。
けど、辛さは変わらない。
学校に行く準備をしているときは何ともないのに、家を出ようとすると、頭痛がするんだよ。
気持ち悪くなって…。
なのに、吐けない。倒れない。
証拠にならない。
「とりあえず、学校行ってきな?」
何がとりあえず、だよ。
それが無理だって言ってんの。
それなのに、どうして俺は…笑ってるんだ?
別に無理はしてない。…多分。
昔は無理してたかもね。
でも今は「ただの作業」だから。
本当に楽しい時もある。
でも、苦しい時の方が多かったり、するんだよ?
「お前って悩みなさそー」
悩みない人間とか、いるの?
それ、本気で言ってんの?
悩みなさそうな、馬鹿みてーな人間、演じてるに決まってんじゃん。
笑ってる時も、頭が痛い。ずきずきする。
いつしか俺は痛み止めを持ち歩くようになった。
軽く依存してるのかもね(笑)
無いと不安になって、逆に体調悪くなるんだよ。
「お前と話してると、頭痛くなってくるわ(笑)」
へえ、奇遇だね。
俺もお前と話すと頭痛くなるよ。
頭痛がして、眩暈がして、立っていられなくなって、ふらついて、なのに倒れなくて。
吐き気がして、息が出来なくなって、声が上手く出せなくなって、なのに吐けなくて。
誰にも気付いてもらえなくて。
誰にも助けを求められなくなって。
泣きたいのに、笑っちゃって。
ほんとに俺はさ、ただの弱っちい、情けない奴なんだ。
苦しさを隠すことしかできなくて。
正直に気持ちを伝えられたことなんて、何回だ?
両手で足りる程度?
いや、片手で足りるかな。
それなのに、みんな、騙されてくれて。
「お前と話してたら、嫌なこと忘れられる(笑)」
そっか、そっか。
俺は何もしてないけど…。
ねえ、俺の本当の姿を知っても、そう言ってくれる…?
いつも明るくて、うるさくて、言いたいことは何でも言える。
無頓着で、何にも興味がなさそう…。
ごめんね。
全然、そんなことないんだ。
ほんとの俺はさ、もっと弱くて、呆れるほど情けなくて…。
それでも、傍にいてくれる?
すぐ泣きそうになって、傷ついたら無意識に自分を痛めつけてて、言いたいことは、何も言えない。
簡単なことなら言えるけど、俺が言いたい、本当の気持ちは何も言えなくて。
仲良くなった人がいなくなったら寂しいし、嫉妬深いし、寂しがりだし…。
強がりだし、泣き虫だし、怖がりだし。
こんな俺を、見捨てないでくれる人なんているの…?
そうだよ、結局、俺は寂しくて…。
でも必死に「本当の自分」を殺して、「馬鹿な明るい自分」を演じてきた。
だから、今、こんなに苦しいのかな。
嘘をつき続けてきたから、ばちが当たったのかな。
もっと正直に生きなきゃ、駄目なのかな…。
ねえ誰か、答えをください。
こんな嘘つきに、楽になる方法を与えてください。
いっそ、死んだ方が楽だったかな。
なんてね。
死ねないくせに。
そんな勇気ないくせに。
また、気にしてほしくて、嘘をつく。
そんなんだから、俺は噓つきのままなんだよ。
でも。でもね。
ちょっとは、本当に思ってたり、するんだ。
本当に思って言っても、笑い飛ばされるけど。
俺が、嘘をつき続けた結果だ。
俺は今日も、嘘つきとして、罰を受けながら、生きていくんだろうな。
証拠がないって、苦しいよね。
どうして自分だけ、って思い込んじゃうし。
今でもよくわかんないけど。
みんな、俺と同じ気持ちを味わったことがある、なんて。
違うとか、思わなくもないよ。
まあ、そう思うと、もっと苦しくなってくるんだけどね。
ただ、人生って苦しいこと、理不尽なこと、多いなって思っただけです。