お茶会はイベントですか?
少しだけ、ゲームの時間を進んでいるなと思う出来事はある。
例にも漏れず王家主催のお茶会だ、あれだ俗に言う「昔、君にあったことが〜」の件で恋愛イベント発生して懐かしみながらイチャつく流れの、思い出補正。
第二王子様のアレク・ワーランド様主催の王都に集まる同世代貴族対象のお茶会だ。本人主催言いながらコレ王妃様が張り切っちゃってる流れのやつだよね。婚約者候補とか側近候補とか決めるやつだよね。
今回はお城に行くのでアリアのドレスをキリィが仕立てていた。私?今回はバッチリ自分流に注文したわい。
アリアはやっぱり不思議の国のアリスをモデルにしたのかい?とデザイナーを疑うほどパステルカラーのブルーと白が似合う。実際選んだドレスは水色に白いレースがついたブリブリの可愛い系だった。頭にでっかくブラックのリボンくっつけてた。なんちゃってアリス。
対する私は同世代より落ち着いたくすみカラーの紫にシックにまとめたクラシックスタイル。多分三回目の人生、精神年齢がおばちゃん化しているのかアクセサリーは最低限のパールのネックレスだけ。髪は横に流し一つに結びクリーム色のシュシュをつけている。
どう見たって双子に見えない双子の出来上がり。
王子の年齢上下2歳までの男・子爵家以外の爵位の子供たちが集められてお城でパーリーするらしいよ!
ゲームの攻略対象者4人同世代だお!
鉢合わせない様に心掛けよう、そうしよう。
馬車に乗り道中、キリィにべったりなアリアを見ながら気持ち孫を見るおばあちゃんの心境。
家では甘えられないもんねぇ〜、良かったねぇ、今日はお父さんに堂々と甘えられるよ〜。ほら、お父さんもいつも以上に可愛いって気持ち表してるよ、良かったねぇ。
笑った顔は2人ともそっくりなのにね、マーリはなにが気に食わないのかな?
ぼんやり外の風景を眺めながら考えた。