会長室にて
「ナルシス・ミハエル子爵の妻、ナルシー・ミハエルと申します。娘のミミリー・ミハエルがいつもお世話になっております」
淑女のお手本の様に、ナナは綺麗なお辞儀をした。
ナナもナルシーって名前かよー!って衝撃。みんな名前端折りすぎだろ?!
「私は元男爵の出でして…夫は平民の出で、夫婦共々至らぬ発言が多いのでご了承下さいませ…」あっ、これミリアムがいるからだな!
気を遣ってるなぁ!
「ナナ今日は娘との親子の再会なんだからもう少しくだけようよぅ〜」
この男っ!この態度!
頭の中でルキアスを思い浮かべ、だからコイツらは手を組んでたんだな!としみじみと思う。公ではしっかりしているけど!根っこの根性が同じ気がする…
「はじめまして。ミリアム・レガンと申します。義父様、義母様。ミミリーさんにはいつもお世話になっております」
可愛いジャニーズ系の少年がお辞儀をする。
「そして、夏のお茶会で御子息のライアン殿に大変お世話になりました」
そう言えばな!ライアンの後ろにピッタリくっついてたもんなぁ!
そんで気が早いな!義父母!
「ライアン…?」
アリアも訝しげに首を傾げる。
そういえば貴方も見てたな、ライアンの事!
ライアンの名を呟いたアリアの顔はとても悲しそうだったが。
「君にお義父さんって言われる筋合いはないかなぁ〜。よく知らないし」
「これから知っていきましょう!」セールスの押し売りか。
「アナタがあの作品を作ってるのね!売れ行きが好調でね!今度一緒にデザイン考えてくれるかしら?リリア様の妹さんなら公爵家に遊びにきた際に私働いてますから」
「はいっ!ぜひ!」
商売魂があるのはナナの方なのね!アリアと一緒にデッサンを描きはじめて、あーでもないこーでもない決めている。
「ミミさんはミリアム様の事、どーよ?」
「若気の至りですよ〜。今日はラビリアル商会会長との顔合わせで縁を繋いだ、程度の行事ですし〜。その中で出てきた他愛のない世間会話ですよ〜」
ミミさんの心が読めなかった。
期待はしていなかったけれど、ナルシスとアリアの邂逅イベントは不発に終わってた。




