婚活だ、牽制しましょう
髪色はあの父親を思い出させる。目元はナナかな?インテリ系な顔立ちの眼鏡を掛けたモブイケメンが近衛隊の制服で会場の外にいた。
警備だろう。今までのお茶会では意識していなかったが、騎士がところどころ配置されていた。
「ルキアス様はあの人を知ってるの?」
珍しく声が甘えてないアリアの声に、「ミミの弟で近衛隊だよ」と教えていた。
この二人の間で何があったのか、普通に会話出来ていることに感動している。
真面目な会話が出来ている!
数年前に城に連れていっていた時はアリアの会話をスルーして、着いたら帰るまで放流していたと聞いていたのに…!
「名前は?」
「ライアン・ミハエルだよ。どうして?」
ルキアスがアリアに理由を聞いた!会話が成り立っている?!
「別に」
珍しくアリアが怒った口調で、なにか思い出したのか口を閉ざした。
今日は甘いものが食べたい気分だからと、アリアは珍しく別行動をとった。
「ライアンさんと話さなくていいの?」
「仕事中だし。来年からはイヤでも会えるよ」
歳は僕の一つ上かな。王都の近衛隊にスカウトされたから編入って形でやって来たんだ。と、簡単に紹介してくれた。
生真面目そうなオーラを醸し出している。
ルキアスが見えるはずなのに親しくする様子がなさそうだ、あの父親なのに。
そう思うとリリアもあの父親と母親なのに、ではあるが。
「はじめまして、ルキアス・クレイン公爵子息様と婚約しております。伯爵家が娘、リリア・エイデンでございます。学園ではキア様と仲良くしておられるとかで…とても羨ましいですわ。来年から私も入学しますので先輩として後輩のご指導よろしくお願い致しますね」
公爵家で習ったお辞儀を充分に発揮しながら威嚇…ルキアスの手紙に書かれていた、面倒な女たちに挨拶していく。
見た目だけなら美女なんやで、公式美人なんやで!
加えて常日頃からのセクハラのおかげで、3歳差があっても、年上に負けないぐらい、けしからん体を存分に発揮しつつ、キア特製の上品なドレスで場の雰囲気を壊さず微笑んだらこっちのもんよ!
隣のルキアスを添えて、仲良いアピール欠かさずに、「おんどりゃ、学園で囲ってるらしいな?我、本命やぞ?」と牽制をかける。
自分がリリアみたいな女相手にしたら勝てる気がしないもん。客観的に見たら婚約者に愛されててペアルックでスタイル抜群の美人から相手の婚約者奪える気がしないし。
と、おもうじゃろ?
会場に着いた時の一部の婚活必至勢には通用しなかった。




