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本当の恋人

『愛しのリリアへ。


約束の一年に明日なります。


よろしければ、明日から4日間、知り合いの別荘に遊びに行きませんか?

二人で行きたいです。


ゆっくりお話がしたいです。


迎えに行きます。

待っていてください。



ルキアス』


簡潔にまとめられた手紙に香水がついているのだろうか、ミントの爽やかな香りが鼻に付いた。



決定事項なんだな。


ミミさんに頼んで4日間の用意をしてもらった。










次の日。


アリアを迎えに来る時間にやってきた。

ホールでクソジジイ以外の家族と使用人の方々に挨拶を行い、馬車に乗り込む。

去年までは隣り合っていたのに向かい合わせで。



「ねぇ、リリア。僕はね、期限を一年って決めたけど正直すぐ様子を見に来ると思ってたんだ」

少し残念そうに頬を膨らませ、ルキアスはリリアに触れる。

「リリアは綺麗になったね」

「ありがとうございます。ルキアス様も変わりましたね」

おかしい、愛称で呼ばれなくなってるし、突っ込まれなくなってる。


「リリア、今回の旅行の目的はね、君と[本当]の恋人になりたいと思ってるんだ。別荘はミミの親がいる子爵家の一部なんだけどね」

なんと、ミミさん子爵家のお嬢様だった!

「本当…ですか?」

「そう。…まぁ着いたらわかるよ」

そう言って窓の外を見る。沈黙が世界を覆った。




あれからいくつ森を越えただろうか。

着く頃には夜になっていた。


「ようこそ、ミハエル子爵家へ」

迎えてくれたのはミミさんと同じ髪色の男性だった。しかし、厚いメガネに覆われて目がよく見えない。

「久しぶりです」簡単に挨拶すると、ルキアスは馬車を帰らせた。


「入ろうか」


「どうぞ。妻も待っています」

ミハエル子爵家の多分、子爵本人だろうーーー荷物を持ってくれ1番先頭を歩く。

続いてリリア、ルキアスと続く。



ドアをくぐるといきなり視界がぼやけた。

リリアは振り返りルキアスに何事かと言う前に、時々見せていた歪んだ笑みを浮かべ、彼は声高々にうっとりとしていた。その顔に子供らしさは全くなく取り憑かれたようにリリアを見る。





「やっと会えるね。アミリア」





そう言った彼の言葉を最後、意識が飛んだ。

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