アミリアの恋人
今までに出したことない大声を出したのでミナリーはビックリして、同時にドアが開けられた。
「リア!どうしたの?!」
「キア!!」
何故お前がここにすぐ来れた?!
「おばさま、リアになにかしたのですか?」
「違うの、ミナリー様は何もしてないわ…少し驚いただけ」
実際少し手が震えている。落ち着けリリア!
卒業パーティーの時、頭に靄がかかって真っ白になって、気がついたらリリアになっていた。
思い出そうとしても靄がかかって思い出せなかった。
今、聞いておかないと後悔する。
「ミナリー様、その…死因は?」
「ボートで溺れたあの人を庇って、ね。でも私は図られたと思ってるわ。いまでも。ごめんなさい、リリィ。…私はまだ許せないの」
「…はい」
「あの子は幸せになれたと思うの。学園時代、とってもたのしそうだったもの。ーーー想い合っていた人とも引き裂かれて可哀想だわ」
ん?想い合っていた?!
「恋人がいたんですか?」
まぢで?!アミリアと誰が?!
「えぇ…いつも学園の庭で楽しそうに話していたわ」
それ、ジョンーーーー!!
確実違う!!
会話聞いたことある?絶対違うから、愛、囁いてないからっ!
めっちゃゲラゲラ笑ってたから!
「そ、そうなんですか…その恋人?さんはどうなったんですか?」
「死んだわ。アミリアが亡くなって半年後に…有名な庭師さんのお弟子さんだったから送別式に呼ばれたわ」
死にすぎだろ、乙女ゲーム!!
…ジョン…ジョン…
胸がズキズキ痛む。
もう、あの笑顔に会えないんだ。
きっとどこかで生きてると思ってた。相変わらず庭師になって笑いながら仕事をしてると思ってた、心のどこかで会えるだろう。って思ってた。
あっ、アミリアはジョンが初恋だったんだって。
居なくなって、気付いた。
途端に涙が止まらなくなって両手で顔を覆う。
突然ヘビーな話題をしたから怖くなったって勘違いしたミナリーはハンカチを差し出して、隣にいたルキアスは優しく頭を撫でてくれる。
「ーーーリアは優しいね。知らない人のために泣くんだね」
優しいルキアスの声が、どことなく嬉しそうだった。




