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お願いと言うなの命令や

部屋へ戻るとルキアスはベットに腰掛けていた。普通はソファだろと思ったが考えるのをやめた。




「キア、お待たせしました」

「もしかして急いで来てくれた?ごめんね、急がせてしまって」

我が物顔で部屋の主気取りかっ!

「いえ、気にしないでください」

ソファに座りルキアスの方を見る。



自室は子供部屋と違いほぼ寝室だ。壁紙は白と茶色のモロッカン調。ベットとソファはシンプルに木材を生かした色味。アンティワーク重視でいわゆる子供っぽくない部屋の作り。アリアの部屋はピンクと花柄の壁紙にぬいぐるみや絵本に埋もれている可愛らしい作りだったはず。ベットもキリィに我儘通してカーテンがついてるお姫様仕様のやつ。なんだかんだでキリィはアリアにも甘いのにな。


とまぁ、そんな可愛げもクソもない部屋に人形の様な美少年がベットに座って…おい、横になるな!


「キア?!何故ベットに寝ているのですか?!」


出会って2日で距離感に若干引く。

「リアと一緒に寝ようかなと思って」


思ってじゃない、流石に可愛さを通り越して6歳にして貞操の危機とはこれいかに?!


「実は、昨日の今日で少し疲れてるんだ。夕方に提出した書類を今日の朝までに仕上げたかったから…」

「えっ…?書類を提出って…」

「誓約書ってね、基本早くても一週間はかかるんだよ?ちょっと手回ししたから夜更かししちゃって…ねぇ、リア、こっちに来てご褒美くれない?一緒に横になって、頑張ったねって頭撫でてくれるだけで良いんだ」

だけで良い、割には注文が多い気がする。誓約書って朝一番に見せてきたやつだよね?え?早くて一週間?


本来後ろにいたはずのメイドやルキウスの護衛は部屋の外に待機し、2人きりの状態になっていた。


話すたびに背筋が冷えるのは何故だろう。きっとルキウスの色味が銀色だからだ、寒色だからだ!そう思おう。


「リア、お願い」

欠伸をしたのか、無防備かつ宝石みたいな瞳から涙が出ていた。泣きそうな声じゃなく少し眠たそうな声。


その顔は反則だ。


私は一歩一歩ルキアスの前に歩いて行った。


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