フラグクラッシャー
なんてタイミングの悪い!
マークが現れた!
「違います、殿下は違います!私はずっとお兄様をお慕いしてます!ずっと昔から!」
「お前はあの時もそうだった!そんな事言いながらルキアスに近づいていたし、今回はアレクかよ!バカにするのもいい加減にしろよ!人の事、何も出来ないって見下してるんだろ?勉強も出来ない、武術もルキアスに負ける、アレクみたいに地位のない俺をずっと心の中でバカにしてるんだろ?!」
「ルキアスの件は、お兄様がリリア様に近づいていたからですわ!私はお兄様が良いのですっ!」
「うるさい!お前はいつもそうだ。正論ばっかり言って人のことを見りゃしない、親父もお前も俺じゃなくてルキアスが良いんだ!」
拗らせてるぅ!
ミリアムに至っては学術部門ルキアスに取られても…あの時ミミさんの一言で救われたっけ?
あれ、やっぱりコイツみんなのトラウマ源じゃね?
多分、突き詰めたら王子もルキアスにトラウマ抱えてそうだけど今回はスルーしよう、そうしよう。
「お前なんか、嫌いだ!」
そう言ってマークはまた姿を消した。
「お兄様ぁぁ」
泣きながら追いかけようとして転んだレベッカをカーラが支えて、アレクは申し訳なさそうに。
「僕が誘ったからだよね…ごめんね、レベッカ…」
と慰めてた。
王子、アリアの時もそうだけど人様の恋愛フラグクラッシャー過ぎて笑えない…
その話を聞いていて話を戻す様に紫リボン令嬢はアリアとリリアを睨みつける。
「アミリアは貴方達のおばさまにあたる方だったそうですわよ?」
本人です。
「お母様に虐められて挙句殺されたらしいですわね、まぁ怖い」
虐められたのはキリィからでふ。
「ルキアス様には貴方は相応しくないわ、リリア・エイデン」
冷たく言い放つ。
私よりアリアのダメージの方が強そうだ。
「ねぇ、ルキアス様ぁ」
熱っぽい声でルキアスを見つめる。
「リリア・エイデンは悪女ですわ、人殺しの血を継いで、本人も貴方様を縛っておりますものね」
ルキアスはリリアから手を離した。