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最強魔術師は無職です  作者: 十字たぬき
奇妙な双子

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『証言者・使用人』


 さっきはすみませんでした。自分、ここの人間なんでお貴族様の事とか疎くて。難しい言葉も苦手なんで、失礼があったらすみません。


 えっと、何を話したらいいんでしょう? 仕事ですか? 自分は力仕事全般任されてます。届いた食材運んだり、薪だとか、さっきみたいに外の掃除も自分の仕事です。余った時間は、厨房で野菜の皮むき手伝ったり、高いところの掃除手伝ったりですね。


 犯人はわかんないです。外の人がわざわざ来るのもおかしいとは思うんですけど、領地の住民はもっとおかしいと思うんですよ。自分ここの人間なんでこの土地に住んでる人大体知ってますけど、そんな事する人いませんもん。そりゃ、たまにトラブルはありますけど、みんな仲はいいですよ。


 気になること? 特にないかなあ。…………そういえば、自分昔、お嬢様達と遊んだことあるんです。今より、もっと小さくて言葉もまだ上手く話せない位の時。顔は全く同じなのに、性格が全然違うんで驚きました。エラ様はおっとりしてるんですけど、サラ様は元気でおちゃめな感じでした。それがなあ……今はああなっちゃって。早く元気になって欲しいです。


 自分が言うのは変かもですけど、犯人見つけてください。みんな不安なんで。よろしくお願いします。






『証言・料理人』


 俺、旦那様以外のお貴族と話すの初めてなんで、失礼な事言ったらすいません。さっきの? ああ、ビルさん以外は皆ここの人間なんで。俺は出戻りなんですけどね。


 仕事は、まあ格好見てわかるとおもうんですけど、料理人してます。俺一人ですよ。こんな人数ですから、二人もいらないですし。他の御屋敷はどうかわかませんが。食材を届ける商人は週に一回来ますけど、あの人は犯人じゃないですよ。仕事があるのに、わざわざ別の日に毒仕掛けに来る程暇じゃないですって。勿論俺でもないです。心当たり? 本当にないんですよね。


 気になること? 気になること……気になること…………あ。そういえば、見つけた毒仕込んであったゴミなんですけどね、肉が入ってたんですよ。

 それが何かって? お貴族様にはわからないかも知れないですが、ここは家畜農家が少ないんで、領民は毎日肉を食えませんよ。…………そのぐらいですね。他はないです。






『証言・メイド(一)』


 お貴族様がきてくれてほんっとうに安心しました! これで解決しますよね! よろしくお願いします!


 毎日不安だったんですよう。……って、そんなに見ないでください。あの、恥ずかしいんで。


 普段は、普通にメイドの仕事です。洗濯とか、お嬢様達の身の回りの事ですね。


 犯人? 私がわかってたらとっくに解決してますって! ほんっとう、頼りにしてますから! よろしくお願いします!


 気になることって言われたら、勿論お嬢様達の事ですよ。私、八人兄弟の末っ子なんでわかるんです。あの二人は愛されたいんです。不安なんです。だから愛されたいんです。なのに奥様は亡くなって、旦那様も大事な時にいないなんて。ほんっとう、早く帰ってきてあげて欲しいなあ……。






『証言・メイド(二)』


 まあ! 旦那様の知り合いって聞いたのに、これまた綺麗なお貴族様ですね! よく言われるでしょ?


 仕事は、お嬢様達のお世話と掃除です。


 犯人ですか?


 ……ここだけの話にしてくれます? あんまり外の人に言っちゃいけないとは思うんですけどねぇ。


 あたし、あのお嬢様達見ると気味が悪くて仕方ないんです。まだ会ってらっしゃらない? 会いました? ね、気味悪かったでしょう?


 別にお嬢様達が悪い訳じゃないですよ! 色々あったから悪い気が溜まってね、身体の小さいお嬢様達が狙われたんです。


 何にって? 悪いモノにです。わかるでしょう?

 あたしも子どもがいますけど、いっくら悲しくてもあんな風にはなりませんよ。あの二人は悪いモノに身体を乗っ取られてるんです。ああ、可哀想。


 ここだけの話。私はね、階段からあの子を突き落としたのも、悪いモノに乗っ取られた双子の仕業とだと思うんです。ああ、怖い。











「これで全員か……」


 レオは一通り聞き終えて、しばし腕を組んで目を閉じる。


「…………うん、全くわからない」


 しかし通常運転のようだ。


「クロはどう思う?」


 レオは問いかながら隣を見るが、そこにクロの姿はない。部屋を見回すと、窓際にいつの間に用意したのか大きめのソファにうつ伏せになって本を読んでいた。相変わらず返事はない。


「捻挫したメイドの所にでも行ってみるか」


 そうレオが呟いた時だった。きゃあ、と屋敷のどこかで悲鳴が上がるのが聞こえた。


 すぐさま扉を開けると、二階からメイドの女性の必死な声が聞こえた。


「誰か! 誰か来て! お嬢様が!!」


 その言葉を聞き終える前に、レオは駆け出した。

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