表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追憶のEarth-er  作者: だーぎー
84/370

84 アースからやってきた宇宙船

 三人はホログラムの滝を見上げながら、ワクワクした気持ちを抑えるように平静を装い館内への第一歩を踏み入れる。博物館の入口すぐのところにはアースからやってきた自分たちの祖先が乗っていたとされる、かなり旧式の宇宙船が展示されていた。

 アースからやってきた大きな宇宙船を初めて見るアラムはその大きさと装甲の厚さにとても驚いており、ジュノはアースの宇宙船の仕組みや惑星リバイブの宇宙船との違いを熱心に調べている。アースからやってきたリオンは二人に比べて興味がないらしく、入ってすぐに立ち止まり宇宙船に魅入ってしまった二人を急かし始める。



「なぁ、二人共早く進もうぜ。もっと先行こう」

「ちょっと待って……俺こんなに古くてゴツい宇宙船初めて見るんだ。惑星リバイブにもゴツい宇宙船はサンディナに向かう宇宙船が数機あるけど、それと比べても遥かに大きいんだな。これで飛べるなんて不思議だぜ」



「驚くべきところは他にもありますですよ。現在の宇宙船は惑星マキアの開発したショートワープ航法が主流の小型のものばかりでありますですが、この宇宙船にはショートワープのための機器が搭載されていないのでありますです。


 アースからこの惑星までの距離をワープせずに飛ぶ宇宙船だなんて……ここまでかなりの時間がかかったはずでありますです。


 かなり損壊しているためどのような方法で燃料を調達したのかが不明ではあるものの、とても凄い技術でありますです」


 宇宙船にかじりつくようにその細部までを見つめながら呟くように喋る二人の顔は、まるで宝物を目の前にした少年そのものだった。そんな2人に水を差すようにリオンは近づいて話しかける。


「いやいや、そんな難しい話じゃないって。些細な問題なんか俺たちの力でどうにでもなるんだから」

「ちょっ……リオン! 」


 リオンが呆れたと言わんばかりに、ドヤ顔で拳を握り自分の胸の辺りを2回強く叩いた。アラムは慌てて、続けて喋り出さないようにリオンの口を塞ぐ。


 まだアーサーたちの存在は世間には明かしていない、ましてや相手は現在の地区代表の一人だ。軽々しく秘密を暴露して良い相手ではない。しかしすでに時遅く、ジュノは不審そうな目でリオンの事を見つめていた。


「俺たちの力って……何を言ってるでありますですか? 」

「な、な! ほーんとにこいつは、何言ってるんだろうなぁ全く、なぁー! 」


 白々しい態度を取るアラムのことを尚もジュノは訝しげな目で見つめてくる。リオンは口を塞がれたまま抵抗していたが、無理やりその手を振り払うとイライラしながら二人に言った。


「……ああ、もう! いいから早く進もうぜ! 他の者も見ないと時間がなくなっちまうじゃ……」

「……? どうしたんだ、リオン? 」


 リオンは話している途中に突然言葉を失ったように、このエリアの端に展示されている立方体の箱を見つめていた。その箱はアラムやリオンの2倍から3倍の高さはあり、【ミザルの湯】に並んでいた屋台が4〜5個ほど入りそうな大きさだった。


 謎の立方体の箱は薄く青色に発光しており、その箱の近くに何人もの見物客が立っていたがその光を受けて気持ちよさそうな顔をしていた。


「リオンはあれが見たいのか? 近くまで行ってみるか? 」

「いや……まぁいいや。とりあえずさ、早く次のエリアに行こうぜ」



 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ