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追憶のEarth-er  作者: だーぎー
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79 アラムのリバイブ講座〜ドーム編〜

「惑星リバイブの6つのドームか……確かに今まで行ったことがあるドーム以外は名前すらもよく分かんないままだ。本格的にアーサーを探すためにはいろいろ知っておいたほうがいいかもな」


 リオンがそう呟くと、アラムは車両の入口の方に姿勢良く立っていたヒョウガに目配せをする。


 秘書モードのヒョウガはどこに隠し持っていたのか、端末資料を取り出すとそれを持って二人の方へ近づいてきた。学長の証言によるとヒョウガはいかなる時も端末も持ち歩いているらしい……あの服装ではしまっておくところなど無い筈なのだが。アーサーにはまだまだ謎が多いのである。


 ヒョウガが惑星リバイブに関する端末資料を二人に見えるように掲げると、アラムはその画面を慣れた手付きで操作しながらリオンに向かって喋り始めた。画面には上空から見た6つのドームの地図が映し出されている。


「俺たちが暮らす惑星リバイブにある6つのドームはそれぞれ役割ごとに分けられているんだ。

 ドームは東西南北に一つずつ、そしてその4つのドームの中に南北2つのドームがある」


「研究所がある【ワイズオウル】は一番南側のドームだったよな」


「そうそう。地区の西側にある宇宙渡航・惑星間貿易のための【スペースゲート】ってドームからそれぞれ北の工業特区【メカニカルフォックス】、中央の商業特区【ストームイーグル】と娯楽特区【パラダイスモンキー】、南の研究特区【ワイズオウル】の4つのドームをトレインが直接繋いでいる。そしてその反対側、東側のドームが今俺たちが向かっている惑星リバイブの社会政治の中心地【キャピタルドーム】だ。

 この他にももう一つ、惑星の裏側にはサバクが連れて行かれた隔離ドームの【ホーム】があるけど今回は省いて説明するぞ」


 アラムの話を一通り聞いてからリオンは1つ気になったことを質問する。


「なあ、なんで【キャピタルドーム】は東側にあるんだ? 中心にあった方が交通の便も良いしこんな長時間トレインに揺られることもないじゃん」

「えっと、それはだなぁ……んーー。学長、なんでだっけ? 」


 アラムの解説を聞いていた学長は、少しばかり呆れた様子でヒョウガの横に並んで立つ。顔の真横にある資料端末を操作しながら先程とは少し違う地図が映し出される。


「まったくお前は……今のところドームの位置関係しか説明していないじゃないか。

 全く、仕方ないな……コホン、ふたりともよく覚えておけ。【キャピタルドーム】が東側にあるのは大きく2つの理由がある。


 まず1つ目は、この場所に他の惑星の人間の立ち入りを禁じていること。いくら良好な関係を築いているとはいえ、元々戦争によって散り散りになったアースの人間たちを、我々の祖先は信用していなかったのだ。


 そして【キャピタルドーム】にはこの惑星の重要機密や国民全員の遺伝子情報、または我々の祖先がここへ辿り着いた際にアースから持ち出してきた貴重な品々など、外へ出してはいけない情報や技術が多く集められたり、展示されたりしている。宇宙港【スペースゲート】から一番離れた場所に【キャピタルドーム】は建てられたのは、それらを流出させないためなのだ。


 2つ目の理由は、この6つのドームが【ストームイーグル】を中心に建てられたということだ」

 

 黙って話を聞いていたリオンは学長の言葉に驚いたように聞き返す。


「……え? どうして商業特区を中心にする必要があったんだ? 」

「そうではない、そもそも【ストームイーグル】は商業特区ではなかったのだ。元々あの場所には産み出した酸素を供給する送風機のような機械と仕組みがあった。ドームの中では常に激しい風が吹き荒れ、人々に命を吹き込む重要な役割を果たしておったのだ。


 やがて全てのドームはゼル技術の向上により、自給自足で酸素を満たせるようになったため【ストームイーグル】も人が暮らせるように作り変えられた。……どうやら最近また送風機が誤作動して風が吹いていたらしいのだが」


「まぁ、実際調査してみたらそれがフゥの【風】のアーサーの能力だったんだけどな」


 なるほど、と納得しているリオンと得意気な顔をしているアラムを見つめて、学長は咳払いをして言った。



「コホン、とにかく【キャピタルドーム】が端にあるのはそういった理由があるのだ。 ……ここ、テストに出るからちゃんと覚えておくように」

「……いや、俺たち学院の生徒じゃないから!」



 

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